平成81996)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

8−共研−67

専門分類

7

研究課題名

正月の食生活の実態

フリガナ

代表者氏名

ナグラ ヒデコ

名倉 秀子

ローマ字

所属機関

帝京短期大学

所属部局

生活科学科

職  名

専任講師

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

食生活周辺の社会的な要因の影響を受けて、かなり急激な速さで食生活が変化してきている。日常の食生活に関しては各方面より調査・検討され、その変化を捉えている。しかし、正月を代表とする非日常の食生活に関しては、充分に検討されているとはいいがたい。ここでは、正月の食生活の実態を過去10年のスパンで計量的に把握し、どのように変化してきているか検討を加えることを目的とする。


昨年度に引き続き、1986〜1995年の正月三が日に喫食した料理を時系列解析した。
女子短大学生(延べ1,435名)が喫食した料理数49,811件を料理分類し、昨年度の主食喫食率と同様のベイズ的平滑化法により副食・汁物・嗜好食品の喫食率を解析した。モデルは年効果・日効果の組み合わせにより4通り仮定した。
副食・汁物・嗜好食品の時刻に対する喫食率は年効果・日効果ありのモデルが選択され10年間・3日間に変化があると分かった。また、副食をおせち料理とおせち以外料理、嗜好食品を嗜好飲料と菓子・果物類に分け、それぞれの喫食率を時系列解析した結果、いずれも、年効果・日効果のあることが分かった。菓子・果物類等の喫食率は、他の料理と異なり3日間より10年間の効果のほうが強く 、特徴的だった。
1986〜1995年の正月三が日の喫食行動は多様化してきており、食生活周辺の社会的・経済的影響を受けているのではないかと推察できる。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

名倉秀子,大越ひろ,茂木美智子,柏木宣久
正月三が日の主食の時系列分析
日本家政学会第48回大会 平成8年6月2日
名倉秀子,大越ひろ,茂木美智子,柏木宣久
正月の食生活の実態 ?副食・嗜好食品喫食状況の時系列分析?
日本調理科学会平成8年度大会 平成8年9月5日

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

1986年より毎年正月三が日間に喫食した料理について女子短大生を対象に調査を行ってきた。喫食料理は主食・副食・嗜好食品に分類し、観測年10年間について単純集計を行った。また、平成7年度の共同研究では、3日間の主食の喫食行動(各時刻に対する喫食頻度)について、ベイズ的平滑化法によりモデルを仮定し、推定およびモデルの選択を行った。その結果、年・日効果があることがわかり、主食における10年間の変化を窺うことができた。しかし、献立構成における副食・嗜好食品などについては、まだ統計処理を行っていない。そこで主食同様に、統計数理研究所で開発された手法を用いて、副食・嗜好食品の時系列解析を行う。これらの結果より10年間の正月の食生活の変化を喫食行動の視点から考察する。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

大越 ひろ

日本女子大学

柏木 宣久

統計数理研究所

茂木 美智子

東横学園女子短期大学