平成18(2006)年度 一般研究2実施報告書
| 課題番号 | 18−共研−2024 | 専門分類 | 6 | |||||
| 研究課題名 | 超大規模人工衛星データセットからの情報の組織的抽出・統合と可視化技術の応用(5) | |||||||
| フリガナ 代表者氏名 | ウエノ ゲンタ 上野 玄太 | ローマ字 | Ueno Genta | |||||
| 所属機関 | 統計数理研究所 | |||||||
| 所属部局 | モデリング研究系 | |||||||
| 職 名 | 助手 | |||||||
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| 配分経費 | 研究費 | 50千円 | 旅 費 | 180千円 | 研究参加者数 | 8 人 | ||
| 研究目的と成果(経過)の概要 | 
| 13年度までに超大量人工衛星シリーズ(DMSP−F7,12−15,毎秒値、磁場3成分)の約7年間のデータ(容量は約40ギガバイト強)の全解析を終了し、地球大規模電流系に関する包括的な知識を集積したファイル(我々はサマリーファイルと呼んでいる)を構成した。本年度は、このサマリーファイルをもととした応用研究を進めた。具体的には、地球極域において沿磁力線電流が4層構造をなす比較的珍しいイベントについて、DMSP 衛星の磁場・粒子データを用いた統計解析を行った。沿磁力線電流の自動同定手法により、全イベント数は 3247 に上る。しかしこれらのイベントは全体の10%以下である。それらのイベントを電流の極性から W 型 (最低緯度の電流が上向き)と M 型(最低緯度の電流が下向き)と分け、前者(後者)は朝側(夕側)に多く見られることが確認された。惑星間空間磁場の朝夕成分にも明らかな依存関係が見られ、W 型(M型)が見られるのは北半球では惑星間空間磁場が朝向き(夕向き)のときに卓越していた。南半球では逆の関係にあった。4層構造の各層ごとに粒子のパターンをつきあわせると、最低緯度の電流層ではプラズマシート中央部の特性を持った粒子の振込みが多く見られた。ただし、正午近くの地方時においては、プラズマシート境界起源と見られる粒子が多く現れていた。2,3層目の電流層では、朝側ではプラズマシート境界起源のもの、正午近くでは低緯度境界層起源のものが卓越していた。4層目、すなわち最高緯度の電流層ではマントル粒子が正午近くで多いものの、より朝側の時刻ではプラズマシート境界のものが増えてくる。これらの結果は、特に正午近くについては、ローブセル、再結合セル、粘性セルからなる対流パターンの惑星間空間磁場の依存性に基づいた、4層電流構造の解釈と符合するものである。 | 
| 当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等) | 
| 論文 (今年度分のみ) | 
| 研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。 | 
| 該当なし | 
| 研究参加者一覧 | |
| 氏名 | 所属機関 | 
| 大谷 晋一 | ジョンズホプキンス大学 | 
| 河野 英昭 | 九州大学 | 
| Chi P. J. | University of California, Los Angeles | 
| 中野 慎也 | 科学技術振興機構 | 
| 樋口 知之 | 統計数理研究所 | 
| 細川 敬祐 | 電気通信大学 | 
| 山口 類 | 九州大学 |