平成232011)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

23−共研−2050

分野分類

統計数理研究所内分野分類

f

主要研究分野分類

2

研究課題名

統計解析システムにおけるライブラリの共有化

フリガナ

代表者氏名

フジワラ タケシ

藤原 丈史

ローマ字

FUJIWARA TAKESHI

所属機関

東京情報大学

所属部局

総合情報学部 環境情報学科

職  名

准教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

114千円

研究参加者数

4 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

 本研究の目的は,統計ライブラリを共有化することにより,統計資源の有効的でかつ効率的な利活用を図ることである.現在,統計解析システムはさまざまなものが開発,利用されている.その各システムでの統計処理およびそこで利用させる手法や関数等の理論は,本来は共通のものである.しかしながら,統計解析システム上での実装は異なり,同じ関数等を共通で利用することはできない.この一番大きな理由は,それぞれの統計解析システムで採用されている統計解析言語が異なることである.そこで本研究では,これら統計解析間の統計ライブラリを共通利用を実現する方法を研究および具現化する.その方法は主に3つのレベルに分けられる.統計解析言語レベル,共有ライブラリ(Dynamic Link Library, Shared Library)レベル,ネイティブレベルであり,それぞれの共有化方法を検討,設計した. 
 具体的な実装としては,統計解析環境 XploRe および統計解析システム Jasp を対象にしている.XploRe は統計ライブラリおよびドキュメントが豊富であるがすでに開発は終了している.一方,Jasp は先進的なソフトウェア技術を採用したシステムであるが,開発途中であるため,統計ライブラリはそれほど多くない.そこで XploRe の統計ライブラリを Jasp で利用できることをひとつの実現例として,上記の目的の遂行を行った.
 本研究は継続研究であり,昨年度までに統計解析言語レベルの共有化方法として,XploRe の統計解析言語の解析および,その言語から Jasp の統計解析言語への変換を行うトランスレータの設計,開発を行った.また,共有ライブラリレベルの対応としてネイティブライブラリAPIを利用した設計および実装を行った.
 本年度は,3つのレベルにおける共有化の方法を再検討を行い,実用的な利用を目的に,ネイティブレベルの共有化の方法,およびその実装についての設計を行った.

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

■学会発表
発表者: Yoshikazu Yamamoto, Junji Nakano, Takeshi Fujiwara
発表表題: A Visualization of Aggregated Symbolic data
学会等名: 7th Conference of the Asian Regional Section of the IASC
発表年月: December,17,2011
発表場所: Academia Sinica Taiwan(R.O.C)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

特に開催は行っていない.

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

中野 純司

統計数理研究所

藤野 友和

福岡女子大学

南 弘征

北海道大学