平成クオ1989)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

クオ−共研−97

専門分類

8

研究課題名

犯罪・非行者率データのコウホート分析

フリガナ

代表者氏名

ナカムラ タカシ

中村 隆

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

調査実験解析研究系

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

9 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

人間の発達と犯罪との関係を明らかにすることは,古くから関心が寄せられてきた課題である。人間の発達に関係するこのような研究では,世代(コウホート)の視点を取り込むことが不可欠である。本研究は,警視庁の犯罪統計データに対してベイズ型コウホートモデルを適用することによって,犯罪率・非行者率に関する種々の仮説を検証し,わが国における犯罪・非行の過去の実態と将来の動向を明らかにすることを目的とする。


本研究の目的は,警視庁の犯罪統計データに対してベイズ型コウホートモデルを適用することによって,犯罪率・非行者率に関する種々の仮説を検証し,わが国における犯罪・非行の過去の実態と将来の動向を明らかにすることである。人間の発達と犯罪との関係を明らかにすることは,古くから関心が寄せられてきた課題であり,人間の発達に関係するこのような研究では,世代(コウホート)の視点を取り込むことが不可欠である。
本年度は,共同研究の第1年目にあたり,具体的な研究計画の検討・作成と対象データの整備を重点に研究を行なった。研究実施状況は,以下のとおりである。
1.[研究会の開催]共同研究者が一同に会する研究会を1回開催した。研究会では,対象データの検討,データの集積および分析のためのシステムの作成などについて議論し,今後の共同研究の基盤づくりを行なった。
2.[データベースの作成]警視庁の犯罪統計データと総務庁の人口動態統計データをもとに犯罪率・非行者率のデータベースを構築した。さらに,罪名別・性別のコウホート表(年齢×時代表)を作成した。
3.[分析モデルの検討]ベイズ型コウホートモデルの適用することが本来の目的であるが,年齢・時代・コウホート効果という3効果のモデルだけでなく,年齢×時代の交互作用項をもつコーホートモデルを適用することについて議論を行なった。また,モデルの拡張をつづけることになった。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

1.市川・中村:「犯罪率・非行者率に及ぼす年齢・時代・コウホート効果の分析」,『犯罪心理学研究』,26巻2号,1988年。


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

[研究内容]1.警視庁の犯罪統計データと総務庁の人口動態統計データをもとに犯罪率・非行者率のデータベースを構築する。
2.罪名別・性別のコウホート表(年齢×時代表)を作成する。
3.同データ表にベイズ型コウホートモデルを適用する。
4.諸仮説の検証を行なう。
[共同研究の必要性]法務省関係の諸機関には本分野に関する豊富なデータの蓄積と分析経験があるが,継続調査データの分析法であるコウホート分析については統数研で開発されたベイズ型コウホートモデルを適用する必要がある。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

市川 守

東京矯正管区

上田 郁子

東京少年鑑別所

鎌倉 稔成

中央大学

内藤 ゆか

横浜少年鑑別所

那須 郁夫

日本大学

原田 豊

警察庁

吉田 智子

千葉少年鑑別所

吉村 雅世

東京保護観察所