平成クオ1989)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

クオ−共研−88

専門分類

8

研究課題名

梵文法華経の数理文献学的解析

フリガナ

代表者氏名

ムラカミ マサカツ

村上 征勝

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

領域統計研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

8 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

本研究所は大乗仏教の重要経典であるサンスクリット語法華経(28品)を対象とし,その経典の本文と文法等の計量可能なあらゆる情報をコンピュータに入力し,数量化された法華経の情報の統計分析によって諸品の性質の特徴・諸品間の関係をはじめ執筆順序の推定を行ないあわせて,従来の法華経研究の成果と比較研究を試みるものである。


研究開始の初年度である本年度は,
1.梵文法華教の本文の入力
2.従来の法華経研究の資料の収集,整理
3.梵文法華教の文法,構文等のデータの作成
等の作業を行った。
本年度は1,2に就ては概ね完了した。データベースとなるテキストは荻原雲来編『改訂梵文法華教』(山喜房仏書林,1958)を使用した。本テキストはインド,西域等で発見された法華経の諸本を照合,校訂したもので,現在刊行されている書の中で最も利用価値の高いものと言える。本研究ではこのテキストをコンピューターに入力したが,原本中省略符が用いられている箇所,サンスクリットに特有の連声法の規則により音韻の変化が生じている箇所に就て,解析に耐え得る形に統一的に修正を施した。尚,本データベースは仏教学,言語学等の研究に貴重な資料を提供することから,インデックスの出版を行なうことになった。
3に就ては,本年度も継続して行なうが,本年度はアルファベット順のインデックスの作成,初歩的な文法情報の入力等の作業を行った。
学際的な研究であることもあり,研究の進行過程に於ては,試行錯誤の連続であるが,概ね予定通りの進行状況を示している。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

一応研究終了まで3年を予定しているが,初年度は,
1.梵文法華経の本文をコンピュータに入力
2.従来の法華経研究の資料収集し,整理する
3.梵文法華経の文法・構文等のデータ作成
を行う。なお,この研究はその内容から,インド仏教学と統計数理学の両分野の研究者が協力して行なわなければならない学際的な研究である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

石井 公成

駒澤短期大学

伊藤 瑞叡

立正大学

川添 良幸

東北大学

岸野 洋久

東京大学

田賀 龍彦

立正大学

塚本 啓祥

東北大学

平川 彰

東京大学