昭和631988)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

63−共研−42

専門分類

5

研究課題名

ランダム・パッキングの一般化

フリガナ

代表者氏名

シブヤ マサアキ

渋谷 政昭

ローマ字

所属機関

高千穂商科大学

所属部局

商学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

5 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

共同研究第3年目として,残した問題を整理,解決したい。
1.はじめに確率2進木の連続近似である逐次確率2分割の概念を研究しランダム・パッキングとの類似性に注目した。
2.一方離散確率2進木の各水準における内部節点期待数がスターリング確率分布族に従うことから,スターリング分布,組合せ論を調べた。
3.次年度は本来の問題に戻り,確率パッキング・2進木で生じる諸統計量が満たす積分方程式について調べる。


1.ランダム・パッキングの一般化を定式化し,その基本性質を調べたが,本質的特徴を示す成果は得られておらず,引き続き検討すべき課題である。
2.ランダム・パッキングより派生した問題として,前に2×2占拠分布を導入した(K.Nishimura and M.Sibuya,Occupancy with two types of balls,Ann.Inst.Stat.Math.,40−1(1988)77−91)これは暗号系における“署名”偽造の可能性の議論が動機であった。その議論を技術報告としてまとめておいたが,改めて専門誌に投稿した。
3.ランダム・パッキングの極値極限定理を導くのにBonferroni型不等式が有用と思われ,この分野の調査を行った。任意の確率空間のn個の事象系〓で生じた事象〓の数をKとし,

とする。〓の一部を用いてP{K=m},0≦m≦n,またはP{K2m},1≦m≦n,を評価するのがBonferroni型不等式である。
この型の不等式が実はChebyshev型の不等式である,という事実に注目すると,既知の,また新しい不等式を容易に導けるばかりでなく,与えられた〓の値に応じた最強の不等式を決定することができる。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

1.K.Nishimura and M.Sibuya,“Probability to meet in the middle”,revised and submitted.(1989年3月)
2.M.Sibuya,“Bonferroni−type inequalities;Chebyshev−type inequalities for the distributions on[o,n],”submitted(1989年3月)
3.M.Sibuya,“Most stringent Bonferroni−type inequalities using(〓,〓)or(〓,〓,〓),”準備中


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

1.渋谷,伊藤が別個の問題から出発して類似の問題に出合い,互に知識と技量を補って共同研究の実をあげている。
2.統数研計算機上でいくつかのソフトウェアを開発し利用している。
3.組合せ論的側面について筑波大の2人と接触して問題を掘り下げたい。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

伊藤 栄明

統計数理研究所

神保 雅一

岐阜大学

西村 和夫

駒澤大学

藤原 良叔

筑波大学