平成81996)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

8−共研−15

専門分類

1

研究課題名

統計教育の今日的要請と現状を踏まえた将来的方向提示のための調査・研究

フリガナ

代表者氏名

ムラカミ マサカツ

村上 征勝

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

領域統計研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

14 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

情報化の進展にともなって、統計教育に対する社会全般の需要は拡大の一途をたどっている。そうした必要性に応えるため、教育内容の精査とその問題点の析出、教育実践上の諸問題の析出等によって全般的な方向性と一貫性を模索し、時代の流れに合致した新たなる統計教育のあり方の提示を試みる。


本研究では、(1)大学における統計教育、(2)中等教育における統計教育、(3)公的部門・産業界における統計教育、(4)統計・情報処理ソフトウェアの4つのワーキンググループを作り、調査・研究を進めた。
大学については、平成7年度に全国の国・公・私立の全大学に依頼して、全学部の履修要覧、講義要項、シラバス等を収集したが、平成8年度にはそれらの資料を精査して必要な情報を抜き出し、データベース化する作業を行った。現在、システム設計、データの入力作業が進行中で、来年度の早い時期にデータベース完成次第、分析に入る計画である。また、一部の大学、高専の統計学担当教員を招いて現状と問題点についてヒヤリングと討論、意見交換を行った。
中学・高校については、数学の教科における確率・統計の内容と扱いの変遷について分析するとともに、現行の数学教科書の確率・統計関係の部分の詳細な吟味、専門家のヒヤリングを行って、問題点を析出し、討議を継続した。諸外国の中等教育における統計教育に関しては、アメリカ、イギリスについて文献調査を継続するとともに、国際バカロレアについて専門家からのヒヤリングを行った。さらに、統計教育における電卓に利用の問題の検討を行っている。
産業界については、前年度に引き続き、会社、研究所を訪問し、品質管理、研究開発部門の実態調査、ヒヤリングを行った。また、国際標準化機構の品質管理規格ISO9000シリーズ及び環境管理規格ISO14000シリーズ、並びに産業界におけるそれらの適用上の問題について調査・研究を行った。
統計・情報処理ソフトウェアについては、統計パッケージや統計教育ソフトウェアの吟味を継続するとともに、統計教育と情報教育の関係、統計教育におけるコンピュータ利用のあり方についての検討を行った。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

村上征勝, 「大学における統計学の教育・研究環境とその問題点」, 統計数理, 43巻2号, 1996年
村上征勝, 「高校における統計教育の問題点」, 統計数理, 44巻2号, 1997年


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

3年の計画で研究を進めているが、3年目に当たる平成8年度は、(1)中等教育、とりわけ高等学校の新課程教材に対する内容の吟味 (2)平成7年度に実施した大学における統計教育の実態調査の分析を重点的に行う予定である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

新家 健精

福島大学

上田 尚一

 

宇喜多 義昌

 

内田 良男

 

栗原 孝次

岡山大学

塩谷 實

明星大学

島田 俊郎

明治大学

竹内 清

石巻専修大学

平川 孝三郎

東京理科大学

松下 嘉米男

 

三浦 由己

駿河台大学

水野 坦

  

村上 正康

千葉大学