平成222010)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

22−共研−2047

分野分類

統計数理研究所内分野分類

f

主要研究分野分類

2

研究課題名

統計グラフィックスにおける集計機能

フリガナ

代表者氏名

ヤマモト ヨシカズ

山本 由和

ローマ字

YAMAMOTO, Yoshikazu

所属機関

徳島文理大学

所属部局

理工学部

職  名

准教授

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

近年,計算機と計測手段の発達により,解析しなければならないデータ量は膨大なものになっており,得られたデータをそのまますべて利用して伝統的な統計解析を行うことは計算量的に困難になっている.そこで,データをある程度均質なグループに分け,いくつかの“集計”を行うことにより情報の効果的な縮約を行うことが改めて注目されている.
統計グラフィックスでは,散布図や平行座標プロットなどのように個々の観測値をそのまま表示したものと,箱髭図やヒストグラムなどのように観測値に対して何らかの“集計”を行った結果を表示したものがある.前者は,データ数が多くなると視認性が悪くなることが多い (ただしその欠点は,統計グラフィックス上での対話的な操作で改善することが可能である).後者は,データ数が増えても視認性は変わらないが,もとのデータの情報をある程度失ってしまう.
われわれは両者を組み合わせることによって,それぞれの欠点を補うことを考える.それにより複雑な構造をもつ大量のデータの解析のための統計グラフィックスにおける集計機能を開発することを目的とする.
本研究では,適切な集計により有益なシンボリックデータを作成するための統計グラフィックスを提案した.具体的には,平行座標プロットを拡張することによって,シンボリックデータをわかりやすく表示する手法を提案するが,特に,効果的な色の使用と対話的な操作に着目した.シンボリックデータとは,変数の値としてカテゴリー値や実数値だけではなく,区間,ヒストグラム,分布などを取ることのできるデータである.多量のデータをいくつかのグループに分けて集計し,その結果を新しいデータと考えるときなどに用いられる.

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

? 山本由和,中野純司.シンボリックデータの視覚化.2010年度統計関連学会連合大会.p. 299,早稲田大学,2010.
? Junji Nakano and Yoshikazu Yamamoto.Data Visualization and Aggregation.COMPSTAT 2010,France,2010.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

中野 純司

統計数理研究所

橋本 浩全

徳島文理大学