平成252013)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

25−共研−1023

分野分類

統計数理研究所内分野分類

g

主要研究分野分類

1

研究課題名

M-decomposability and Elliptical Unimodal Densities

フリガナ

代表者氏名

ナカノ ジュンジ

中野 純司

ローマ字

Nakano Junji

所属機関

統計数理研究所

所属部局

モデリング研究系

職  名

教授

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

 確率密度関数の形状に関して、対称単峰分布の混合を用いる M-decomposability という概念を提案した。これは1変量分布の場合は、その分布のバラツキの指標である標準偏差と、それを2つ以上の分布の混合分布で表現したときのそれぞれの分布の標準偏差の和を比較し、前者が後者より上回るような混合分布が存在すれば、元の分布はM-decomposable であり、存在しなければ元の分布はM-undecomposableとするものである。これに対して、
(1)二次モメントが有限な対称単峰分布はすべて M-undecomposable であること、
(2)M-decomposable な分布は2つ以上の混合単峰分布で表現した方が精密であること
がわかっている。そして1変量の M-decomposability の定義と結果は、多変量の場合はバラツキの指標を「共分散行列の行列式のルート」に置き換えることによりそのまま成立することも証明した。
 今年度は確率分布のバラツキの指標として「標準偏差」をより一般的に「p-norm」に拡張することにより分解の解像度を変化できることを示したり、高次元への応用としてM-decomposableな周辺分布を持つ高次元確率分布もやはり M-decomposable であることを利用して次元数がサンプル数を上回る課題のクラスター解析を行ったりする予定であった。
 しかしながら共同研究者の業務多忙などにより十分な検討を行うことができず、進展はあまりなかった。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

今年度はなし

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

なし(メールによる相談のみ)

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

謝 剛強

野村證券株式会社