平成101998)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

10−共研−24

専門分類

2

研究課題名

J言語による統計解析

フリガナ

代表者氏名

スズキ ギイチロウ

鈴木 義一郎

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

9 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

「APL」というコンピュータ言語の創始者であるアイバーソンが、1989年に、特殊文字を使わなくとも済み、しかもAPLの機能を飛躍的に拡大した計算能力を備えた「J言語」を開発した。この言語は、線形計算は勿論のこと、固有値や複素数の計算などを瞬時に求めることができ、統計解析などには極めて有用である。ただ機能が秀ぐれているために、これを使いこなすためには相当習熟することが必要で、この言語の活用法を共同で開拓していくことがこの共同研究の目的である。


9年ほど前に、APLの創始者であるアイバーソンが、特殊記号を使わなくとも済み、しかもAPLの機能を拡大した計算能力を備えた『J言語』を開発した。この言語は、線形計算は勿論のこと、固有値、複素数などの計算を瞬時に求めることができ、統計解析などには非常に便利であることが確認できた。ただ機能が秀ぐれている反面、これを使いこなすためには相当習熟することが必要で、月に1回の研究会を行い、特にJ言語のグラフィックスの機能の特徴などについて検討を行った。
さらに、より分かりやすい解説書を作成して、この新しい言語の普及活動を行った。また、組合せ数学で記述されるいろいろな確率モデルの数値計算を試みて、計算速度などの検討を行った。ともあれ、従来の言語では厄介な手続きを必要としていた統計分析の計算が、J言語の利用により飛躍的に改良されることが期待できる。
J言語


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

鈴木義一郎 『カテゴリカルデータの散布度』 応用統計学27 (2) 1998
鈴木義一郎 『統計分析へのいざない』 統計調査センター 1998.8
西川利男他 『J言語のためのクイックレファレンス』 日本ALP協会 1998.3
鈴木義一郎 『組合せ統計学』 日本統計学会 1998.7.28
竹内寿一郎 『Jによる離散フ−リェ解析とFFT』 JAPLA' 98 シンポジウム 1998.12.12
西川利男 『JとJavaとの協調システム』 JAPLA' 98 シンポジウム

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

アイバーソンによって記述されたJ言語のマニュアルが、非常に難解であるために、これを読解しながら、より分かりやすい解説書を作成し、この新しい言語の普及活動を行う。そのために、月に1回程度(原則第3土曜日)の研究会を開いて、J言語による統計解析の文献類についても目を通す。研究所で開発されたいろんなソフトウエアを、J言語で書き直してみることによって、J言語のもつ機能の高度な利用法を開拓し、統計の利用に資することが期待できる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

宇都宮 博

石川県教育センター

川添 良幸

東北大学

北野 利雄

仙台工業高等学校

竹内 寿一郎

慶應義塾大学

棚橋 俊夫

(株)日立製作所

西川 利男

 

藤崎 恒晏

鹿児島工業高等専門学校

吉田 裕亮

お茶の水女子大学