平成252013)年度 共同利用登録実施報告書

 

課題番号

25−共研−15

分野分類

統計数理研究所内分野分類

a

主要研究分野分類

7

研究課題名

粒子フィルターを用いた構造・誘導型経済モデルの実証分析

フリガナ

代表者氏名

ヤノ コウイチ

矢野 浩一

ローマ字

Yano Koiti

所属機関

駒澤大学

所属部局

経済学部

職  名

准教授

 

 

研究目的と成果の概要

本研究は、粒子フィルター(Kitagawa (1996))を用いて構造・誘導型経済モデルの実証分析を行う。具体的には粒子フィルターを用いて、近年欧米での発展が目覚ましい動学的マクロ経済学のいち分野である動学的確率的一般均衡モデル(Dynamic Stochastic General Equilibrium Model)を推定した。

2008年の米金融機関であるリーマン・ブラザーズ破綻以後、アメリカの大不況から始まり日本・欧米を巻き込んだ世界同時不況により世界経済は非常に困難な状態にあった。それに対して日本は2012年末からいわゆるアベノミクスにより現在、景気回復の途上にある。「世界同時不況とアベノミクスによる景気回復といった経済変動を動学的マクロ経済モデルでどのように捉えることができるのか」は社会的にも大きな課題である。

本研究は、統計数理研究所のコンピューター環境を用い、その動学的マクロ経済モデルに粒子フィルターを応用し、その状態推定・パラーメーター推定を行った。本研究の成果は、日本統計学会学会誌(和文)に投稿し、査読プロセスを経て、掲載予定となっている。

[参考文献]
矢野浩一、2014、「粒子フィルタと動学的マクロ経済学:実物景気変動モデルへの応用」日本統計学会学会誌(和文)、掲載予定