平成162004)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

16−共研−2044

専門分類

7

研究課題名

脳卒中死亡率の動向からみた脳卒中対策の評価

フリガナ

代表者氏名

ナカムラ タカシ

中村 隆

ローマ字

Nakamura Takashi

所属機関

統計数理研究所

所属部局

調査実験解析研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

本研究の第1の目的は、全国の脳卒中死亡率について、脳卒中全体およびその主要な病
型(脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血)別の死亡率の動向を可能な限り追跡し、これらの年
齢・時代・世代効果を推定することによって、脳卒中対策の歴史的変遷からその成果を振
り返ることである。
 平成16年度においては、脳卒中全体(1920〜2003年)、脳梗塞(1937〜2003年)、脳出
血(1950〜2003年)、クモ膜下出血(1950〜2003年)の死亡数と人口数のデータを収集し、
ICD1〜10を整理して死因分類を行い、中村のベイズ型APC分析を用いて年齢・時代・出
生コウホート効果の推定値を算出した。また、脳卒中対策の歴史的変遷やそれに関連する
社会統計資料を収集し、効果推定値の推移と照合して、脳卒中対策の成果を検討した。
 第2の目的は、富山県の脳卒中罹患率について、脳卒中登録情報を使用することにより、
平成4〜12年の9年間における脳卒中発生に関わる年齢・時代・世代の影響を検討するこ
とである。
 平成16年度においては、脳卒中登録情報から9年間における発生(明らかな再発を除
く)ケースについてデータベース化し、脳卒中全体および脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血
の横断曲線・出生コホート曲線・罹患変化率を作成した。これら疫学手法による分析のほ
か、中村のベイズ型APC分析による年齢・時代・出生コウホート効果の分離を試み、デー
タ数の少ない脳出血・クモ膜下出血を除き、脳卒中全体・脳梗塞は3効果の推定値を得た。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

【第1の目的:全国の脳卒中死亡率の分析について】
第63回日本公衆衛生学会総会において以下の発表を行った。
1)三輪のり子・成瀬優知・中村隆・大江洋介・大野ゆう子(2004)。
脳卒中死亡率のAge-Period-Cohort分析(1報)脳梗塞,
「日本公衆衛生雑誌第51巻第10号」,509。
2)成瀬優知・三輪のり子・中村隆・大江洋介・大野ゆう子(2004)。
脳卒中死亡率のAge-Period-Cohort分析(2報)脳出血・クモ膜下出血,
「日本公衆衛生雑誌第51巻第10号」,509。
【第2の目的:富山県の脳卒中罹患率の分析について】
第62回日本公衆衛生学会総会において以下の発表をし、論文を作成している。
1)三輪のり子・成瀬優知(2003)。
出生コホート法を用いた脳卒中発症率の比較?富山県脳卒中情報システム事業より?,
「日本公衆衛生雑誌第50巻第10号」,517。
2)三輪のり子・成瀬優知(2004)。
出生コホート分析を用いた脳卒中罹患率の検討?富山県脳卒中情報システム事業より?,
「厚生の指標第51巻第11号」,10-16。

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

成瀬 優知

富山医科薬科大学

三輪 のり子

富山医科薬科大学