平成91997)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

9−共研−15

専門分類

1

研究課題名

確率過程の漸近分布論の研究

フリガナ

代表者氏名

シムラ タカアキ

志村 隆彰

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

統計基礎研究系

職  名

助手

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

7 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

確率過程の統計推測の漸近理論では、確率過程に対する漸近分布論が重要である。汎関数型の中心極限定理や、セミマルチンゲールのセミマルチンゲールへの弱収束、また、マルチンゲールの分布の漸近展開の導出を目的とする。さらに、分布族の分解、漸近的な特徴付けに関する研究を行う。


確率過程の統計推測の漸近理論に必要となる、確率過程に対する漸近分布論の研究を行った。汎関数型の中心極限定理や、セミマルチンゲールのセミマルチンゲールへの弱収束、マルチンゲールの分布の漸近展開の導出等を研究した。
また、セミマルチンゲールの汎関数に対する高次の漸近分布論(漸近展開)は、高次統計推測論を展開するのに不可欠であるが、多くの部分が未知の問題がある。
分布の滑らかさをどのようにとらえるかが基本的であるが、一つの方法はマリアヴァン解析の利用によるものである。確率微分方程式の解の汎関数に対してはこのような接近法が有効であることがわかってきた。
さらに、分布の漸近的な特徴付けは漸近分布論で重要であり、漸近展開という定量的な精密化と異なる方向で研究した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

Sakamoto,Y. and Yoshida, N.:Asymptotic expansion of M-estimator over Wiener space.to appear in Statistical Inference for Stochastic Processes.


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

セミマルチンゲールの汎関数にたいする高次の漸近分布論は、高次統計理論を展開するのに不可欠であるが、多くの部分が未知である。分布の滑らかさをどう捉えるかが一つの問題点であるが、マリアヴァン解析がある場合に役立つことが知られている。この方面で本課題ではマリアヴァン解析による漸近分布論の研究をする。また、ミキシングなど、他のアプローチも試みる。さらに、分布の漸近的な特徴付けは漸近分布論で重要であり、漸近展開という定量的精密化と異なる方向で、定性的な、そしてより一般な極限分布の研究を行う。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

植村 英明

愛知教育大学

尾形 良彦

統計数理研究所

阪本 雄二

名古屋大学

茂野 洋志

     

杉田 洋

九州大学

吉田 朋広

東京大学