平成172005)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

17−共研−2055

専門分類

8

研究課題名

我が国の血圧帯別人口の動向把握と将来推計

フリガナ

代表者氏名

ナカムラ タカシ

中村 隆

ローマ字

Nakamura Takashi

所属機関

統計数理研究所

所属部局

データ科学研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

本研究は、我が国における血圧帯別人口の動向把握とその将来推計を行うことを目的としている。特に高血圧帯人口、すなわち、高血圧疾患の動向把握が中心となる。高血圧は、生活習慣病の内、脳血管疾患、心疾患の主要原因であり、脳血管疾患による寝たきり問題、増大する医療費問題など社会的影響の大きい問題を引き起こし、対策が急がれる。
そこで本研究では今年度、血圧帯別人口の動向把握として、厚生労働省が毎年実施している「国民栄養調査」の1971年以降から2004年までの血圧帯別割合データを収集した。そしてそれをもとに血圧帯別割合の過去から現在までの動向を性別・年齢階級別に把握するとともに、コウホート分析(Age-Period-Cohort分析)を行い、時代効果、年齢効果、世代効果の動向も把握した。コウホート分析にはベイズ型コウホートモデルを用い、血圧区分については2004年に出された日本高血圧学会ガイドラインの血圧分類をもとに設定した。
その結果、性別・年齢階級別に血圧帯割合はともに近年が減少傾向にあることがわかった。コウホート分析の結果によると、時代効果は近年減少傾向がみられ、世代効果は逆に高い傾向を維持した状態であった。この結果をもとに次年度、将来の動向予測を行い、高齢化社会、在宅療養推進の時代における医療ニーズ把握の基礎資料としたい。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

村田加奈子, 中村隆, 大野ゆう子 (2004). システムダイナミクスモデルにおける推移確率行列の最尤推定法の開発に関する研究−高血圧人口動態モデルの構築を例に−, 第24回医療情報学連合大会プログラム・抄録集, 1178-1179. (第24回医療情報学連合大会, 名古屋市:名古屋国際会議場, 2004/11/26-11/28)

村田加奈子, 大野ゆう子, 中村隆, 長谷川敏彦, 松本邦愛, 石原明子 (2001). 高血圧のAge-Period-Cohort分析と保健医療情報との比較検討, 第60回日本公衆衛生学会総会抄録集, 222. (日本公衆衛生学会総会, 高松市:香川県県民ホール, 2003/10/31-11/2)

大野ゆう子, 中村隆, 長谷川敏彦, 村田加奈子, 杉山裕美, 笠原聡子 (2000). 国民栄養調査に基づく日本人高血圧割合のAge-Period-Cohort分析, 第20回医療情報学連合大会プログラム・抄録集, 636-637. (第20回医療情報学連合大会, 浜松市:アクトシティ浜松, 2000/11/23-25)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

開催はありませんでした。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

大野 ゆう子

大阪大学

村田 加奈子

首都大学東京