平成23(2011)年度 一般研究2実施報告書
課題番号 |
23−共研−2040 |
分野分類 |
統計数理研究所内分野分類 |
e |
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主要研究分野分類 |
3 |
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研究課題名 |
分子マーカーを用いたがん臨床試験のデザインに関する研究 |
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フリガナ 代表者氏名 |
ヨシムラ ケンイチ 吉村 健一 |
ローマ字 |
YOSHIMURA KENICHI |
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所属機関 |
京都大学医学部附属病院 |
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所属部局 |
探索医療センター |
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職 名 |
助教 |
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配分経費 |
研究費 |
40千円 |
旅 費 |
69千円 |
研究参加者数 |
3 人 |
研究目的と成果(経過)の概要 |
多くの癌種では、その分子的多様性から、治療効果は全患者に一様にではなく、一部の患者に限ってみられる。特定の分子経路を標的とする分子標的治療薬ではこの傾向がより顕著である。分子情報測定技術の発展により、治療効果や毒性の有無を分子マーカーによって予測し、患者単位で治療を最適化する医療(以下、個別化医療)の実現が望まれている。個別化医療の実現にあたって評価すべきものは治療と交互作用をもつ予測因子となる分子マーカーである。これまで予測因子として開発された分子マーカーには、大腸癌のCetuximab療法に対するK-ras変異等があるが、必ずしも系統的・効率的な開発モデルの下で得られていない。個別化医療が強く望まれている現状を踏まえると、より効率的な試験デザイン法、及び統計手法に対する需要は極めて大きいと考える。例えばFreidlinら(2001)及びJiangら(2007)は、これまで非定式下で行われていた予測因子解析をデザインに包含し、定式下で治療の主効果と交互作用を効率的に評価できる試験デザインを提案している。個別化医療の臨床開発に関する先行研究・適用事例等を整理し、「個別化医療の臨床開発モデル」の構築を試みることは重要性が高い。平成22年度には、「個別化医療の臨床開発モデル」に関する総説論文および原著論文の執筆に向けての論点整理を実施し、現在その結果に基づいて更なる整理を実施しているところである。 |
当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等) |
Matsui S, Noma H. Estimating effect sizes of differentially expressed genes for power and sample-size assessments in microarray experiments. Biometrics. 2011; 67:1225-35. |
研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。 |
対応する事項なし。 |
研究参加者一覧 |
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氏名 |
所属機関 |
松井 茂之 |
統計数理研究所 |
山中 竹春 |
国立病院機構九州がんセンター |