平成272015)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

27−共研−2057

分野分類

統計数理研究所内分野分類

f

主要研究分野分類

2

研究課題名

統計手法と対話を融合したメンバシップ関数構築法の改良と意思決定への応用

フリガナ

代表者氏名

ハスイケ タカシ

蓮池 隆

ローマ字

Hasuike Takashi

所属機関

早稲田大学

所属部局

理工学術院

職  名

准教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

75千円

研究参加者数

4 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

情報科学技術の発展により,大規模データに対する様々な統計手法・データマニング手法が開発・拡張され,実社会の膨大かつ多次元の数値・非数値情報の処理が可能となり始めている一方,個人に合わせた感性情報の有効利活用手法の開発は発展途上である.特に最終的に人が主となる意思決定では,合理的でかつ状況に応じた柔軟性をもつ意思決定の分野では,感性情報を客観的保証を担保して数理的に表現する手法の確立が必要不可欠となる.
このような個人感性の関数化・数値化手法として,統計理論における主観確率を利用したベイズ統計が利用されている一方,個々のアンケート結果や直接の関数表現による被験者のメンバシップ関数を利用による数値化手法も研究されている.後者の手法においては,個人が設定した集合に対し, ある事象が完全所属の場合は1,完全非所属の場合は0で数値を設定し,その他の状況においては0から1の中間値を設定したメンバシップ関数を作成することにより,感性の関数化・数値化を行っている.
今年度において,平成24年度〜26年度までの共同利用研究で開発された手法を深化させし,ある集合に対して,人が確信を持って設定できる完全所属・完全非所属領域を有効活用しながら,それ以外の領域においてはメンバシップ関数の形状を予め仮定することなく,アンケート等により得られた区間メンバシップ値の情報と,実社会から収集可能な統計分布のみから,様々な種類のメンバシップ関数設定に対応できるアルゴリズムを構築した.これにより,数理的妥当性があり,かつ実社会の数値・非数値情報を柔軟性に組み込んだメンバシップ関数に構築が可能となった.

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

Takashi Hasuike, Hideki Katagiri, Hiroe Tsubaki, "A Constructing Algorithm for Appropriate Piecewise Linear Membership Function based on Statistics and Information Theory", Procedia Computer Science, 60, pp. 994-1003, 2015.

Takashi Hasuike, Hideki Katagiri, Hiroe Tsubaki, "An Interactive Algorithm to Construct an Appropriate Nonlinear Membership Function Using Information Theory and Statistical Method", Procedia Computer Science, 61, pp. 32-37, 2015.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

研究打合せのみで,研究会は開いておりません.

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

片桐 英樹

広島大学大学院

椿 広計

統計数理研究所