平成91997)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

9−共研−23

専門分類

2

研究課題名

統計データベースエキスパートシステムの構成法に関する研究

フリガナ

代表者氏名

ウチナミ セイイチ

打浪 清一

ローマ字

所属機関

九州工業大学

所属部局

情報工学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

14 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

素人が統計DBを利用するに当たり,解析手法や結果の解釈法を知らない為,誤用が多い。また統計DBの開示により,機密情報の漏洩が起きる恐れが出てきた。そこで統計DBを使うに際して使いやすい統計解析支援エキスパートシステムの構成法と,機密保持の方法を,ケーススタディと理論面から検討し,効果的なシステム設計法の確立を目指す。


神戸商大の力宗教授と院生の古隅君は、キャンパスのWWWの上で統計解析を簡単に行えるシステムの構築について紹介した。
徳島文理大の小林郁典氏は、統計計算のプログラムはメソッドとして扱い、統計解析のノウハウ等は、知識として別扱いし、これを附加したオブジェクトをエージェントと呼び、統計解析時に利用者に種々のガイドを行うシステムの構築について紹介した。
徳島文理大の山本氏は、視角的操作による時系列解析システムとしてGUIを活用した統計解析システムの試作ソフトウェアについて紹介した。
九工大の打浪は統計データベースのプライバシーを守りながら、データベース開示したいときの、その方法の検討結果について報告した。
九工大の得丸氏は、狭義のデータマイニングの、定義と、処理方法について紹介した。一橋大学の中野氏は、広義のデータマイニングについて、英文の文献の紹介を行った。統計学者はこれを統計の分野に入れていないが、無視できないとの意見が出た。
統計学で扱うのは、Well-structureなデータで、Ill-structureなデータに対しては理論が出来ず、無視しているが、実用的には、こちらの方が役に立つのではとの意見も有った。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

・打浪清一:商業統計データベースのセキュリティについて、統計データの個票開示にお
ける開示制限の重点研究 研究会 1997年12月15日
・古隅弘樹、力宗幸男:学内ネットワークにおける統計解析学習支援システムの構築、
電子情報通信学会オフィスシステム研究会、OFS97-41、1997年11月

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

統計解析エキスパートシステムを構築する為に,統計解析に関する知識・機能等について分析,システム分析,設計を行ってきた。その結果必要機能が明らかになったので,各自の分野で,試験システムを構築し,その状況を報告し合い,その評価・検討を行う。昨年度から統計データベースの開示に関する重点研究が始まった。オンラインDBでは検索の仕方によっては機密データの暴露も起こり得,それを防ぐためのエキスパートシステムも必要となる。この面からの検討も併せ行う。統計DBはその内容が千差万別でその利用法も種々あり,ソフトウェア構築側と統計解析理論の研究者側,利用者側と多くの側面があり,これら三者が集まり研究する所として,統数研は最適である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

Uri Rothblum

Dept. of Industrial Eng. & Management, Technion

刈谷 丈治

山口大学

小林 郁典

徳島文理大学

小林 康幸

島根大学

佐藤 英人

東京国際大学

田村 義保

統計数理研究所

得丸 孝行

九州工業大学

中野 純司

統計数理研究所

林 篤裕

大学入試センター

古隅 弘樹

神戸商科大学大学院

松田 孝子

石巻専修大学

山本 由和

徳島文理大学

力宗 幸男

神戸商科大学