平成71995)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

7−共研−58

専門分類

7

研究課題名

生物分類への統計的アプローチ

フリガナ

代表者氏名

オノヤマ ケイイチ

小野山 敬一

ローマ字

所属機関

帯広畜産大学

所属部局

畜産学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

5 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

5年度および6年度の共同研究の実施により,生物分類における諸問題への統計数理の応用可能性が開かれ,多くの成果が得られた.これを踏まえてひきつづき,概念とその定式化に対する統計数理的考察をもとに,生物相の地域間類似性を中心課題として生物分類における基本的問題の研究をさらに発展させることを目的とする。


本年度は昨年度の課題を継続して主に,生物分類の様々な立場(数量分類,進化分類,分岐分類など)における概念と手法に対して,基本的問題の検討を進め,総合的な整理を行った.その結果,基本的な概念において多くの問題があることがわかった.この解決のためには概念の基礎となっている考え方の整理とともに,他方には具体例について検討する必要がある.また,これまでに提案されている様々な類似度指数について,その統計的および生物学的な観点から,各指数間の関係と指数の評価を進めた.実際のデータとしてアリの種類相を用いて地域間類似性を分析した.さらに,エゾシカの列車事故のデータにもとづいて根室本線沿いの植生カテゴリーの分類も検討した.


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

K.Onoyama,N.Ohsumi,N.Mitsumochi,and T.Kishihara.Data analysis of
deer-train collisions in eastern Hokkaido,Japan.Fifth Conference of International
Federation of Classification Societies(IFCS-96).March 30,1996.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

前年度と同様の類似度指数を中心テーマとした実施計画とする。これまで提案されている様々な類似度指数について,その生物学的および統計数理的な意味と指数間の基本的関係の分析をさらにすすめ拡大し,データベース化されているある生物分類群の地域的種組成(生物相)を例としてとりあげ,様々な類似度指数によって地域間の類似性を計算し,その結果の比較と解析を統計的データ解析的見地からひきつづき行なう。また,各種の個体数の相対的出現頻度を含んだ地域群集の類似度を,生物の系統的関係と生態的地位に着目して統計的分析をひきつづき適用する。関連研究者が討議する場の提供,統計数理の専門家との協同,コンピュータや図書など情報資源の利用が本研究に必須とされる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

大隅 昇

統計数理研究所

緒方 一夫

九州大学

寺山 守

東京大学

三中 信宏

農業環境技術研究所