平成71995)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

7−共研−88

専門分類

8

研究課題名

生涯学習カリキュラム編成過程研究

フリガナ

代表者氏名

カネフジ フユコ

金藤 ふゆ子

ローマ字

所属機関

常磐大学

所属部局

人間科学部

職  名

講師

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

本研究は、成人の学習行動の特徴を明らかにし、学習者にとって有効なカリキュラム編成方法を、検討することを目的としている。そのために、本研究では1976年,1981年,1986年に実施された『社会生活基本調査』(指定統計第114号)で収集された約60万人の学習行動に関するデータで多変量解析手法による分析を行う。さらに、1993年に都立教育研究所が実施した『生涯学習関連施設のカリキュラム編成に関する調査』より、カリキュラム編成の実態を分析する。


本研究は、わが国の成人の学習行動の特徴、及び学習のためのカリキュラム編成の実態を多変量解析等の手法を用いて解明することを目的としている。本年度は以下のような研究を行った。
(1) 本研究では、日本人の学習行動とその特徴を解明するためにまず1976年度、1981年度、1986年度施された「社会生活基本調査」のデータにより、数量化理論を用いた分析、及びコーホート分析を実施するためのデータ整備を行った。本データによる日本人の学習行動の分析は、本年度の分析結果及びデータ整備に基づき来年度に継続される予定である。
(2) 本研究では、さらに生涯学習カリキュラム編成の視点から学習機会提供の実態を解明する分析を試みた。具体的には、学習プログラム編成の類型化する枠組みを作成し、その枠組みを用いて都立教育研究所の行った調査で収集された2803事例の学習プログラム編成の分析を行った。
(3) さらにここでは、生涯学習関連施設における学習プログラム編成の特徴を明らかにするためにPERT(Program Evaluation & Review Technique) を適用した学習プログラム編成過程の分析を試みた。分析の結果、現在の学校開放講座の学習プログラム編成はかなり実行可能性の低い計画の基に実施されていることが明きらかとなった。また学習プログラム編成過程の分析にPERTを適用する有効性が示された。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

金藤ふゆ子, PERTを適用した生涯学習プログラム編成分析-学校開放講座のプログラム編成を通じて−, 常磐大学人間科学部紀要「人間科学」第13巻第1号,63-74(1995)
金藤ふゆ子, 研究協力校における学校開放講座の開設とプログラム編成過程の研究,茨城県教育委員会『学校開放講座プログラムの高度化研究事業報告書』,14-21(1995)
金藤ふゆ子, 生涯学習プログラム編成の類型とその特徴−東京都の青少年対象事業調査を手がかりとして−, 日本生涯教育学会第16回大会, 1995.11.17〜18.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

本研究では、まず『社会生活基本調査』(指定統計第114号)により、成人の学習行動の特徴を分析する。その際、日常の趣味・娯楽行動、スポーツ行動、旅行・行楽行動、ボランティア行動等との関連の分析も試みる。さらに本研究では、都内の生涯学習関連施設が実施したカリキュラムに関する調査(都立教育研究所『生涯学習関連施設のカリキュラム編成に関する調査』1993年)により収集されたデータを基に、カリキュラム編成の実態を分析する。それらのデータの分析にあたっては、数量化理論等の多変量解析諸手法を用いる。本研究で行う分析は、質的データを含む非計量データの多次元解析の研究に取り組まれる貴研究所の研究者との共同研究を実施することにより、データの特性や構造をより詳細に解明することが可能になると考えられる。さらに、大量データの処理にあたり、貴研究所の高速大型汎用計算機が多大な支援になると思われる。以上の実施計画、理由により、共同研究の申請を致します。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

駒澤 勉

統計数理研究所

中村 隆

統計数理研究所