平成91997)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

9−共研−28

専門分類

2

研究課題名

J言語による統計解析

フリガナ

代表者氏名

スズキ ギイチロウ

鈴木 義一郎

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

9 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

「APL」というコンピュータ言語の創始者であるアイバーソンが、1989年に、特殊文字を使わなくとも済み、しかもAPLの機能を飛躍的に拡大した計算能力を備えた「J言語」を開発した。この言語は、線形計算は勿論のこと、固有値や複素数の計算などを瞬時に求めることができ、統計解析などには極めて有用である。ただ機能が秀ぐれているために、これを使いこなすためには相当習熟することが必要で、この言語の活用法を共同で開拓していくがこの共同研究の目的である。


8年ほど前に、APL の創始者であるアイバーソンが、特殊記号を使わなくとも済み、しかも APL の機能を拡大した計算能力を備えた『J言語』を開発した。この言語は、線形計算は勿論のこと、固有値、複素数などの計算を瞬時に求めることができ、統計解析などには非常に便利であることが確認できた。
ただ機能が秀ぐれている反面、これを使いこなすためには相当習熟することが必要で、月に1回程度の研究会を行い、J言語を用いて統計解析などを行っている文献類などにも目を通した。
さらに、この新しい言語の普及活動を行うために、より分かりやすい解説書を作成する試みを行なった。さらに、組合せ数学で記述されるいろいろな確率モデルの数値計算を試みて、計算速度などの検討を行なった。ともあれ、従来の言語では厄介な手続きを必要としていた統計分析の計算が、J言語の利用により飛躍的に改善されることが期待できる。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

鈴木義一郎『多項分布からの標本の非0-セル(NEC)の分布について』JAPLA'97シンポジウム報告集 1997.12
西川利男『ウィンドウズ開発言語としてのJ』JAPLA'97シンポジウム報告集
鈴木義一郎『グラフィック統計学』実教出版 1997.11
鈴木義一郎『現代統計学小事典』講談社・ブルーバックス 1998.3
鈴木義一郎『J Phrase for statistics at a glance』APL97 International Conference 1997.8.20
西川利男『J instolled string manipulatons applied English-Esperanto machine translation 』 APL97 International conference 1997.8.20
鈴木義一郎『離散型分布の平均差』日本統計学会 1997.7.25

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

アイバーソンによって記述されたJ言語のマニュアルが、非常に難解であるために、これを読解しながら、より分かりやすい解説書を作成し、この新しい言語の普及活動を行う。そのために、月に1回程度の研究会を開いて、J言語による統計解析の文献類についても目を通す。研究所で開発されたいろんなソフトウエアを、J言語で書き直してみることによって、J言語のもつ機能の高度な利用法を開拓できることが期待できる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

宇都宮 博

石川県教育センター

川添 良幸

東北大学

北野 利雄

仙台工業高等学校

竹内 寿一郎

慶應義塾大学

棚橋 俊夫

(株)日立製作所

西川 利男

 

藤崎 恒晏

鹿児島工業高等専門学校

吉田 裕亮

お茶の水女子大学