平成162004)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

16−共研−2042

専門分類

7

研究課題名

形態形成育種形質の評価における簡便な光計測による解析と利用

フリガナ

代表者氏名

ヒラタ ユタカ

平田 豊

ローマ字

Hirata Yutaka

所属機関

東京農工大学

所属部局

大学院農学研究科

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

6 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

 筆者らは植物の形態形成や栽培育種分野における利用をめざし、閉じた形態の客観的測定および評価を簡便に行う方法を研究してきた。昨年までの共同研究により、全縁となる形態、例えば葉の形態などを岩田らの開発実用化したフーリエ楕円記述子を用いて解析しその可能性を明らかにしてきた。
 本年波佐羅にこれらを改良し、閉じない形態でも解析可能なP型フーリエ楕円を使って、形態を解析する方法が鄭らによって開発され、ハスなどでは極めて有効である点が示された。
 それに当たって、これら2方法の短所、長所をトウガラシやハスで調べた。P型フーリエではかなり複雑な形態を扱うことができる反面、補正を実体に即してかなり工夫しなければならないが、イネか植物のような閉じない葉では極めて効果的に評価が可能であること、さらに通常のフーリエ楕円ではうまく行かないことなどが分かってきた。これらの比較は現在論文として準備中である。
 しかしながら、さらにこれらの有効データを簡便に迅速にどのように測定し、また非破瓜的に行えるかの検討はおこなわれてはいない。
 しかしながら、こうした方法を複数比較検討でき、生物測定やその利用可能性が現実に行われ津ことになったことは、これからの形の簡便で安価あn客観的評価、測定ができることを考えればきわめて重要なステップであると考えられる。
 今年度はこれらを論文や印刷物として公表するにいたらなかったが、次年度にはこれが可能となり、また実用的にも期待されている葉だけでなく、イネやトウモロコシのなどのイネか植物の測定評価に適用できることから、育種や栽培分野に及ぼす影響は極めて大きいといえる。
 以上のことから今年の成果は数年にわたる極めて大きな発展檀家に達したといえる。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

 これまで行ってきたフーリエ記述子を利用したトウガラシ、カンキツ、ダイコン等に関する計測結果やその可能性はについては、論文や口頭発表で報告してきた。
 最近の成果は以下の通りである。


1.Y. Hirata, S. Ogata, S. Kita, G.T. Nozawa, J. Zhou and S. Wu, 2003. Molecular mechanism of graft
transformation in Capsicum annuum L. Acta Horticulturae,
2. 呉珊、平田豊、2003.カンキツキメラにおける細胞組織間相互作用.日本育種学会102回大
会、2003年4月
3. Zheng Zeyu and Yoshiyasu tamura, 2005. Quantitative analysis of petal shape in Nelumbu cultivars. Agric.
Biometr. (in submission)
4. 綱島沙織・大橋芳・周金妹・呉珊・平田豊、2005.川野夏ダイダイと福原オレンジの接木キメ 
  ラにおける果実形質の比較
5 Ohashi, Y., Tsunashima, S,. Zhou J., Wu s. and Hiirata Y., 2005. Genetic analysis of cell to cell interaction on
Citus graft chimeras. SABRAO 10, (Tsukuba, 22-23).
6. 鄭澤宇・岩田洋佳・二宮正士・網代卓祐・平田豊・田村義保、2005.P形フーリエ記述子に基づくハナハス花弁の部分形状特徴の定量的評価。農業統計学会(投稿中)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

網代 卓祐

東京農工大学

岩田 洋佳

農業研究機構・中央農業総合研究センター

田村 義保

統計数理研究所

鄭 澤宇

総合研究大学院大学

二宮 正士

農業研究機構・中央農業総合研究センター