平成122000)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

12−共研−2016

専門分類

3

研究課題名

市場データを利用した外国為替市場のミクロ構造の研究:情報に基づく取引モデルの構築のための基礎的研究

フリガナ

代表者氏名

スサイ マサユキ

須斎 正幸

ローマ字

Susai, Masayuki

所属機関

長崎大学

所属部局

経済学部

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

外国為替市場のミクロ構造上の特徴を理論的に明らかにするとともに、高頻度データを用いて実証的に
検証する。理論面の研究において、外国為替市場のミクロ構造を分析する。そこでは市場参加者、すなわ
ち個別金融機関のディーラーの行動モデルを構築する。モデルは、非対称情報、分散型市場、戦略的行動
を特徴として構築され、取引は逐次取引プロセスに従う単純なものから始まる。これらのモデルをもとに、
実証研究のためのモデルを構築し、実証的な考察を加える。
 今年度の成果は、1993年1月から9月までの、円ドルレートの高頻度データ(市場参加者の気配値を記
録したもの)を用い、アメリカの複数の経済指標の発表が外国為替市場に与える影響を分析した。経済
指標のある日とない日ではその発表直後ではMLEは有意に異なる、指標発表の効果は指標に依存する、
指標によってはクオートの頻度と価格のボラティリティの反応が異なることが明らかにされた。この成
果は以下の『統計数理』掲載論文を参照されたい。
 もう一つの成果は、別紙にあるように市場への情報の流入と為替レートの変動の関係を分析し、市場
への情報が為替レートのボラティリティに影響を与える可能性が確認された。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

桑名陽一 須齊正幸 川崎能典「マクロ経済指標の公表が外国為替市場に与える影響」『統計数理』
第48巻 第1号 2000 213? 227ページ
桑名陽一 須齊正幸 川崎能典「外国為替市場における経済指標の開示効果」第68回日本統計学会
2000年8月
Kagaya,N.and Kawasaki,Y.,On the Macroeconomic Announcement Effects in Yen-Dollar Exchange
Market,Nonparametric Approach to Knowledge Discovery(eds.Higuchi,T.and Takizawa,Y.),2
54-255,The Institute of Statistical Mathematics,Tokyo,2000,256-257
須齊正幸「為替レートのボラティリティの特性に情報フローが与える影響」日本金融学会西日本部会
2001年3月

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

川崎 能典

統計数理研究所

桑名 陽一

一橋大学