平成41992)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

4−共研−27

専門分類

3

研究課題名

全球気象海洋資料を用いた気象要素の予測

フリガナ

代表者氏名

ユダ ケンイチ

湯田 憲一

ローマ字

所属機関

気象庁

所属部局

予報部

職  名

予報官

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

8 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

多変量解析等の手法により、過去数十年の気象、海洋などの観測資料を使い、月平均および旬平均の気象要素を求めるための統計的予測モデルを作成する。このモデルを長期予報の客観化および精度の向上のための基礎資料として利用する。


長期予報で必要な月平均あるいは旬平均の気温、降水量、日照時間を予測するための統計モデルの改善または新たな開発を行った。予測の手法は、統計数理研究所で開発された統計解析プログラムを基に作成した重回帰モデルである。
(1)月平均気温の予想 予測式を作成する年数を1951〜80年の30年間に固定する旧モデルと、最新の30年間を使用する新モデルとの精度比較をおこなった。新モデルのスキルスコアは年平均で2〜5程度と期待したほど良くはなかったが、旧モデルを若干改善できた。
(2)月降水量、日照時間の予想 気温の重回帰モデルとほぼ同じようなモデルを作成した。季節、地域によっては高いスキルスコアが得られることもあるが、全般的には十分な精度がえられたとはいえない。
(3)第2 、3 旬目の気温の予想 15日数値予報で得られた第1旬目の10日平均500hPa高度場を実況値と見なし、時間ラグを含む重回帰式を用いて第2、3旬目の地域平均気温を予想する統計モデルを作成した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

・湯田憲一、上野達雄、三浦芳敬、石原洋、藤川典久、小島直美
平成4年度 長期予報技術検討会資料(p2〜p35)気象庁予報部,平成5年2月

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

統計数理研究所で開発された統計解析プログラム等を用いて、日本各地の月平均および旬平均の気温、降水量、日照時間などを予測するための統計モデルを作成する。これまで重回帰分析、多変量自己回帰法および類似法などにより統計的予測モデルを作成し長期予報業務の中で利用してきた。
長期予報の客観化と精度の向上をさらに推進するために、今後はすでにある予測モデルに改善を加えると共に、新たな数理統計的手法を導入する必要がある。また、長期予報の客観化の一つとして、長期予報の確率表現について調査、開発を進めている。このような統計的予測技術の開発や統計的解析を適切に行うためにこの共同研究が必要である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

赤池 弘次

統計数理研究所

石黒 真木夫

統計数理研究所

上野 達雄

気象庁

尾形 良彦

統計数理研究所

北川 源四郎

統計数理研究所

田村 義保

統計数理研究所

渡辺 典昭

気象庁