平成81996)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

8−共研−130

専門分類

8

研究課題名

養護教諭の相談活動に関する実態調査研究

フリガナ

代表者氏名

サクライ シノブ

櫻井 しのぶ

ローマ字

所属機関

三重大学

所属部局

医療技術短期大学部

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

 最近,心の問題を抱えて保健室に相談を求める児童生徒が多いことが指摘されており,こうした児童生徒に対応する養護教諭の相談活動の充実を図ることが急務とされている。また,学校内でのいじめの問題など,児童生徒をとりまく問題は複雑,かつ多岐に渡り,このような問題の早期発見,早期対応が必須と考えられる。本研究は,全国の小学校,中学校,高等学校の保健室を研究対象とし,保健室を訪れる児童生徒の実態を把握し,養護教諭の相談的活動を明らかにする事を目的とした。


本研究では、全国の小学校、中学校、高等学校985校の保健室を対象に調査を行った結果を、保健室での養護教諭の実際の活動を明らかにする事を目的としている。
平成8年度は養護教諭の対応に注目をし、児童生徒の訴えの傾向と養護教諭の処置、対応に関して分析、検討を試みた。
その結果、身体的な訴えで来室している児童生徒の内、養護教諭により、相談ケースとして判断されたものは、校種が上がる毎に比率が増し、小学校では8.3%、中学校では15.6%、高等学校では17.3%であった。
更に、養護教諭の相談的活動を広義に捉えた場合、保健・安全指導や受診指導・生徒指導などが含まれ、実際には来室者の3割から4割に対し、何らかの相談的対応が行われていることが明らかとなった。
このように、養護教諭の保健室での活動において、単なる救急処置を施すのみでなく、かなりの頻度で相談的対応が求められていることが判った。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

研究対象は,全国の各都道府県,政令指定都市の小学校,中学校,高等学校を985校を対象として,平成2年の11,12月に一週間に渡る保健室を訪れる児童生徒の実態を,来室理由,養護教諭の判断と処置,相談的対応の実態について調査を行った。養護教諭の対応に応じての,判断及び処置との関連,相談的活動との関連を多変量分析等を使用し,その要因の探索が必要である。収集データは平成2年度のものであるが,このような全国規模の膨大なデータを扱った研究は現在ないため,統計的処理を行うことは,学校保健において非常に意義がある。この研究の総データは大量であるため,統計数理研究所の施設及び人的資源が必要とされる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

飯田 澄美子

聖路加看護大学

高木 廣文

統計数理研究所