平成172005)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

17−共研−2018

専門分類

2

研究課題名

Webベースの統計教育・解析サポート機能 Jasplet の研究と開発

フリガナ

代表者氏名

フジワラ タケシ

藤原 丈史

ローマ字

Fujiwara Takeshi

所属機関

東京情報大学

所属部局

総合情報学部

職  名

講師

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

6 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

本研究の目的は,インターネット上のコミュニケーション手段としてもっとも利用されているWebブラウザへ向けて,統計解析機能を容易に実現する環境( Jasplet )を提供し,幅広いユーザによる容易な統計解析を可能とすることである.
具体的には,現在われわれが開発を行っている Jasp を拡張することでWeb ベースでの解析を提供するための機能を実現した.Jasp はJava 技術を活用した統計解析システムであり,近年におけるコンピュータ環境の発展成果を取り込み,統計解析システムの新たな可能性を具現化することを目標にしているものである.
 本年度は特に Jasp システムにおけるサーバを拡張し機能の設計および実装を行った.
Jasp はクライアントサーバで実装しており,ユーザからの操作を受けつけ,解析結果を出力するためのクライアントと,クライアントからの要求を処理し計算を行うためのサーバからなる.従来の Jasp では,クライアントとしては Java で実装した専用の Java クライアントアプリケーションだけであった.したがって,サーバプログラムについてもその専用のクライアントからの要求のみを処理するだけである.この2つのプログラムは RMI (Remote Method Invocation) により通信を行っている.
本研究ではこのサーバプログラムを拡張し,Webブラウザからの要求を処理する機能を追加した.Webブラウザとの通信は HTTP (Hyper Text Transfer Protocol) を用いる必要があり,そのため Java のサーブレット技術を応用している.Webブラウザ(クライアント)からの要求は HTTP を使ってテキストベースでコマンドをサーバに送り,サーバ側ではサーブレット技術を用いてそのコマンドを処理し計算を行う.結果としてはテキストの場合はそのまま返すことができるが,グラフについてはそのまま送ることができない.そのため画像に変換してからWebブラウザに行うよう実現している.
 今回の研究においては目標としていた機能の基本的な部分は実現できたが残された課題もある.例えば,本システムを応用し実際に統計教育に利用できるようなWebサイトの具体的な構築や,本システムの現実的な評価などがあげられる.これらについて次年度以降の課題としてさらに研究を続ける予定である.

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

[1] A Network-Oriented Statistical System. In 55th Session of the International Statistical Institute, Sydney, 2005.
[2] 統計解析システムJaspのネットワークユーザインタフェース. 日本計算機統計学会第19回大会, pp. 133− 136, 2005.
[3] 統計解析言語における数式表現の利用. 2005 年度統計関連学会連合大会, pp. 414−415, 2005.
[4] 統計システムJaspにおける地理情報解析. 日本計算機統計学会第19 回シンポジウム, pp.43−46, 2005.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

Simon Urbanek

AT&T Labs - Research

Uwe Ziegenhagen

Humboldt-Universitat zu Berlin Wirtschaftswissenschaftliche Fakultat

末永 勝征

鹿児島純心女子短期大学

中野 純司

統計数理研究所

柳 貴久男

岡山理科大学