平成122000)年度 客員型研究実施報告書

 

課題番号

12−共研−3001

専門分類

2

研究課題名

ベイズ統計モデル拡散尤度と縮約尤度法の構成と事前確率モデル選択規準に関する研究

フリガナ

代表者氏名

サガエ マサヒコ

寒河江 雅彦

ローマ字

Sagae, Masahiko

所属機関

岐阜大学

所属部局

工学部

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

当該共同研究に関する研究活動
 共同利用研究3に関しては、客員教員になる以前から予測
制御研究系の田辺教授とともに共同研究のテーマとして続けている
テーマです。
 本テーマで取り扱っているベイズモデルは統数研の先生方が取り組
んでいるベイズモデルにある部分は共通した考えです。つまり、
推定に事前確率モデルを積極的に用いるものです。私立のモデリ
ングは、仮定したい先験情報を出来る限り、忠実に事前分布のモデル
に反映させるものです。このときに生じるconflictは、多くの場合,
すべてのパラメータに対応する先験情報は一般に我々はもっていません。
従って、この情報を忠実にモデリングすると,パラメータに関して情報の不足,
あるいは、必ずしもconsistentな情報ではありません。従って、これは
周辺尤度,事前分布の定ギを行うとき,言わゆる,improper
となり、これを計算することは、困難となります。
 上の問題を回避する考えとしては、周辺和(周辺尤度)の定ギに
おいて、縮体するパラメータ空間上ではproperな事後分布の定ギ
が可能ですので,縮約尤度法を構成することです。
 一方、事前確率モデルのパラメータ空間が標本モデルのパラメータ数
よりも少ないため、周辺確率(尤度)をフルなパラメータ空間まで
広げる拡散尤度法がもう1つの構成法です。
 また、ノンパラメトリックな統計モデルにおいては、
自由度の定ギがいろいろと考えられます。パラメトリックな場合
は、これらの定ギがconsistentであるのでそのような問題は
ありません。
 Bayesモデリングとノンパラメトリックな推定モデルを
私々は研究している中で、ABIC(私々のIPBIC)では
うまくいかないモデル選択の状況も現実には生じています。
具体的には、1つの回帰モデルに関するパラメータへの
事前確率モデルの候補モデル群からどの事前モデルが最も
与えられたデータに対して適切かという場合です。事前モデルを
変えた場合,周辺尤度の大小比較だけでは、適切な候補モデル
をうまく選ぶことができないことがあります。
 ここで我々は、Relative Credibility Criterion(RCC)を考えています。
これまでABIC等では、標本モデル分布と事前分布モデルを口定して、
hyperparameterを選ぶには大変有効であることは、ISMの研究の
中で明らかです。一方,Priorモデルも変化させて、モデルを
選ぶ場合,RCCがこれを行うCriteriaとして、有効だと考えています。
 今のところ,回帰モデルと平滑化事前分布について数値的に確かめ
ただけですので、より多くの分野で実証的に検討を加えたいと
考えています。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

TANABE,K.,Penalized Logistic Regression Machines:New Methods
for statistical Prediction 1,2001,163-194,ISM Cooprative
Report NO.143.
MASAHIKO SAGAE,DATA AGGREGATION:How should we aggregate
obseruations,data and/or samples?,2001,195-199,ISM
Cooprative Report NO.143.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

田辺 國士

統計数理研究所