平成132001)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

13−共研−2032

専門分類

6

研究課題名

松代群列地震観測システムの観測値・波計データの統計的手法による解析

フリガナ

代表者氏名

ニシマエ ユウジ

西前 裕司

ローマ字

Nishimae Yuji

所属機関

気象庁

所属部局

地震火山部地震津波監視課精密地震観測室

職  名

研究官

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

9 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

気象庁精密地震観測室では、松代周辺に設置された群列地震観測システムと長周期地震計を利用し、
全世界の地震の震源決定を行っている。特に規模の大きい遠地地震が発生した場合、当室の震源情報は
遠地津波の予報のために重要な役割を持っているので、その震源決定の精度向上が重要である。しかし、
震源決定の際、地球の速度構造が球対称であることを仮定しているため、速度構造の不均一の影響を受
けて、気象庁やアメリカ地質調査所(USGS)によって決定された震源と比較すると震央の位置が系統的
にずれる。そこで、統計数理研究所との共同研究において、従来の線形補間による補正法に代わり、ス
プライン関数を利用した補正法を開発してきた
 平成12年度の共同研究では、この補正法により震央位置補正のされた震央とUSGSおよび気象庁によ
って決定された震央とを比較し補正の良否を検討した。その結果、現在用いている補正プログラムより
良好な補正ができることがわかった。今年度(平成13年度)の共同研究では、精密地震観測室で行われ
ているルーチン作業に取り入れるためのプログラムの改良および補正結果の検討を行った。その結果、
2002年1月1日からの毎日の震源決定作業および大地震発生時の緊急震源決定作業に共同研究の成果
が取り入れられ、当室の業務が行われている。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

尾形良彦、小林昭夫、三上直也、村田泰章、桂康一
松代群列地震観測システムによる震源の震央位置補正、日本地震学会1995年度秋季大会、1995年9月27-29
高山博之
群列地震観測システムの震源決定プログラムの改良、気象庁精密地震観測室技術告、第15号、1998年3月
Ogata,Y.,Kobayashi,A.,Mikami,N.,Murata,Y.and Katsura,K.
Correction of earthquake location estimation in a small-seismic-array system.
Bernoulli,4(2),1998
高山博之、三上直也
松代地震の震源決定プログラムの改良、気象庁精密地震観測室技術報告、第16号、1999年3月
西前裕司、尾形良彦、高山博之、松岡英俊
松代群列地震観測システムで決定された震央位置のスプライン関数による補正法
2001年度地球惑星科学合同大会予稿集

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

尾形 良彦

統計数理研究所

小河原 隆広

気象庁

柏原 静雄

気象庁

公賀 智行

気象庁

仲底 克彦

気象庁

黄 撫春

Deakin University

干場 充之

気象庁

松岡 英俊

気象庁