平成81996)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

8−共研−97

専門分類

7

研究課題名

魚類の系統分類

フリガナ

代表者氏名

ハセガワ マサミ

長谷川 政美

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

魚類のなかで陸上脊椎動物(四足動物)に最も近縁なものを明らかにするために、前年度までに引き続き、核およびミトコンドリアDNAの遺伝子構造データに基づいて系統解析を行なう。また、魚類の進化速度が鳥類や哺乳類のそれに比べて遅いとの可能性についても引き続き検討する。


ミトコンドリアDNAの全塩基配列データから、ヤツメウナギをアウトグループとして条鰭類、シーラカンス、肺魚、四足動物の間の系統関係を推定すると、四足動物と条鰭類とが姉妹群を成すという、形態学からは全く支持されない結論が得られた。
この結論が本当かどうかを確かめるためには、アウトグループとしてヤツメウナギよりも近縁な生物種を用いて再検討を行う必要がある。 本年度の本研究では、この目的を達成するために、アウトグループとしてヤツメウナギよりも近縁な軟骨魚類のうち板鰓類に属するホシザメについて、そのミトコンドリアDNAの全塩基配列を決定することを目指して遺伝子解析を行った。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

前年度までに引き続き、総鰭類と肺魚類のミトコンドリアDNAの遺伝子解析を実施し、ミトコンドリアにコードされている蛋白質のアミノ酸配列データを得る。得られたデータをもとに、総鰭類と肺魚類のどちらが陸上脊椎動物に近縁であるかをさまざまな置換確率モデルに基づく最尤法により総合的に評価する。魚類の進化速度については、核コードの蛋白質のアミノ酸配列データで既報のものの収集に努め、陸上脊椎動物の進化速度との比較を行う。また、核とミトコンドリアとの相違点についても引き続き検討する。分子系統樹の最尤推定に関する大規模計算を行うため、統計数理研究所での共同研究が必要である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

岡田 典弘

東京工業大学

岸野 洋久

東京大学

小島 茂明

東京大学