昭和631988)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

63−共研−105

専門分類

3

研究課題名

臨床における経時データの解析

フリガナ

代表者氏名

ヤフネ アキフミ

矢船 明史

ローマ字

所属機関

北里研究所バイオイアトリックセンター

所属部局

臨床薬理部

職  名

医師

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

北里研究所バイオイアトリックセンターに於て実施される臨床第一相試験に際し,試験中に得られる血圧,脈拍数等の経時データの解析は試験に参加する被験者の安全管理の面から不可欠と考えられる。
この研究では,これら経時データの解析手法の開発をめざす。


北里研究所バイオイアトリックセンターに於いて実施した,臨床第一相試験に参加した男子健常人ボランティアから得られた40組の血圧の時系列データに,多次元正規分布をあてはめ,AICを指標として最適モデルを決定した。次にこのモデルを用いて,シミュレーションを行ない,データと比較した。
現在までに得られた最適モデルによるシミュレーションは,データと比較した場合,ある程度の類似性は有するものの,臨床的観点からすると,いくつかの問題点があると考えられる。
まず,今回データに対して平方根変換を実施したが,この変換法が最適であるか否かを決定するためにはデータの分布型に関するより詳細な分析が必要である。
次に,モデルの設定方法自体にも,臨床的観点からすると,いくつかの疑問点があり,上記のシミュレーションに於ける問題点も,この点に起因するものと考えられる。今後,これらの問題点を考慮し,モデルの設定方法を変更していく必要がある。
尚,今後の予定としては,以下のとうりである。
1.データの変換法およびモデル設定方法を含めた問題点を再検討した上で,最適モデルを決定する。
2.最適モデルを用いて,データのシミュレーションを行なう。
3.最適モデルを用いて,経時データの初期値から,それ以降のデータの値の予測を行なう。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

(1)研究内容
臨床第一相試験に際し,得られる血圧,脈拍数等のデータを用い,これら経時データの統計学的手法に基づく解析法を開発する。
(2)共同研究の必要性
統計数理研究所に於ても,今まで本研究と共通点を有する研究が数件認められる。これらを参考として,新たな解析法を開発したいと考える。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

石黒 真木夫

統計数理研究所

矢船 琢也

東京都立大学大学院