平成31991)年度 共同研究集会実施報告書

 

課題番号

3−共研−9

専門分類

8

研究課題名

文献情報のデータベースとその利用に関する研究会

フリガナ

代表者氏名

ムラカミ マサカツ

村上 征勝

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

領域統計研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

31 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

自然科学の研究分野と異なり,人文科学の分野ではコンピュータの機能を利用した本格的な学術研究はようやく始まったばかりである。これまでの人文科学の研究手法すなわち文献的方法は,特定の語句,術語等の所謂“質的側面”に注目して行われてきたが,コンピュータの発達によって,従来顧慮されなかった文献の“量的側面”も考慮することが可能になった。また,こうした様々な研究を行なうためには整備されたデータベースが不可欠であり,この面に於いてもコンピュータは重要な役割を担っている。
本研究会は,文学,宗教学,考古学,歴史学,民族学といった人文科学の諸分野の研究者が,文献情報のデータベースの構築とその積極的利用に関して,これまでの研究成果を公開すると共に意見の交換を行い,今後の研究方向を探ることを目的としている。


文学、哲学その他の人文科学の分野に於いては、未だ統計が十分に利用されているとは言い難い。そこで、研究者の交流や、さまざまな分野の知見の交換が可能となるべく、本研究会を開催した。本研究会も今回で4回目を迎え、当初に比べ、かなりに発展が見られた。統計学にとって言わば未知の領域であった人文科学への応用が、徐々に増加しつつあるという点で、今後の研究の発展につながるものと考える。
なお、今回の研究発表は以下の通りである。
1.文献情報データベースと社会情報データベースの統合化の必要性 斉藤たつき(札幌学院大学)
2.画像付きクイックシステムについて 伊藤雅光(国立国語研究所)
3.マイクロOCPで見る映画−文章解析ソフトでの洋画字幕の分析 中井紀明(桃山学院大学)
4.歴史民族資料カードデータベースの作成経験 照井武彦(国立歴史民俗博物館)
5.日本語の方言音声データベース 板橋秀一(筑波大学)
6.語順規則による世界の言語の階層クラスタリング 上田澄江(統計数理研究所)、伊藤栄明(統計数理研究所)
7.源氏物語の自動単語分割と計量分析 上田裕一(琉球大学)、上田英代、樺島忠夫(神戸学院大学)、村上征勝(統計数理研究所)
8.日蓮遺文の真偽判定 村上征勝(統計数理研究所)、伊藤瑞叡(立正大学)、古瀬順一(群馬大学)、春日正三(立正大学)、藤本 煕(明星大学)、岸野洋久(東京大学)、岩本 渉(法政大学)
9.国文学テキストにおけるデータ記述文法 安永尚志(国文学研究資料館)
10.電子化テキストと本文校訂 當山日出夫
11.近現代日本科学技術史編纂のためのタグセットの開発と利用 大谷卓史(千葉大学)、富岡克哉(千葉大学)、土屋 俊(千葉大学)
12.THI J2の特徴とその評価のこころみ 土屋 俊(千葉大学)


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

板橋 秀一

筑波大学

伊藤 瑞叡

立正大学

今西 裕一郎

九州大学

江川 清

国立国語研究所

及川 昭文

総合研究大学院大学

春日 正三

立正大学

堅田 直

帝塚山大学

勝村 哲也

京都大学

樺島 忠夫

 

岸野 洋久

東京大学

古瀬 順一

群馬大学

斉藤 龍亀

札幌学院大学

杉田 繁治

国立民族学博物館

土屋 俊

千葉大学

照井 武彦

国立歴史民俗博物館

當山 日出夫

 

中井 紀明

桃山学院大学

長瀬 真理

城西国際大学

中野 洋

国立国語研究所

西端 幸雄

大阪樟蔭女子大学

藤本 煕

明星大学

星野 總

京都大学

桝形 公也

大阪教育大学

松井 章

奈良国立文化財研究所

松永 幸男

鹿児島大学

松本 浩一

図書館情報大学

安永 尚志

国文学研究資料館

安本 美典

産能大学

山元 周行

 

米田 正人

国立国語研究所