平成101998)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

10−共研−44

専門分類

5

研究課題名

敷き詰めおよびパッキングに関する統計モデルの研究

フリガナ

代表者氏名

イシカワ ユキナオ

磯川 幸直

ローマ字

所属機関

鹿児島大学

所属部局

教育学部

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

空間のランダムな敷き詰め(分割)、ランダムパッキング、およびランダムカバ−リングに関して、Gibbs的統計モデル(尤度がポテンシャル関数を用いて定義されるモデル)およびフラクタル的統計モデル(尤度のもつ対称性が自己相似性であるモデル)の開発を目的とする。


昨年に引き続き、(1)円のノンランダムなパッキングの研究、(2)球のランダムパッキングのランダムセクションの研究、(3)平面上のボロノイ分割とビュフォンの針の研究、(4)球面上のボロノイ分割とビュフォンの針の研究、について研究した。
(1)については、昨年度の共同研究で得られた古典的なアポロウスパッキングの「形」に関する結果を、コイングラフ定理が成立する状況まで一般化した。
(2)に関しては、現在、モンテカルロシミュレーションにより、フラクタル次元の推定を行っているところである。
(3)に関しては、将来、ビュフォンの針をプローブとして用いた推定問題に応用することを視野に入れて、ポアソン・ボロノイ分割の場合に、ビュフォンの針の問題を解いた。
(4)に関しても、(3)と同様に、ビュフォンの針の問題を解いた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

Yukinao ISOKAWA "Shape of generalized disk packing", (in preparation)
Yukinao ISOKAWA "Buffon's short needle on the sphere", 鹿児島大学教育学部紀要,(1999)
Yukinao ISOKAWA "Poisson-Voronoi tessellations in the 3-dimensional hyperbolic spaces" (投稿中)


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

空間点過程に関する統計モデルに関しては、Gibbs点過程という一般的かつ柔軟なモデルが知られていて、様々な分野で広く利用されている。しかし点配置でない図形(たとえば、空間の敷き詰め・パッキング・カバ−リング)の統計モデルに関しては、Gibbs点過程に匹敵するような一般性と柔軟性をもつモデルの開発は、大きく遅れているのが実状である。本共同研究においては、Gibbs点過程のみならず空間の敷き詰め・パッキング・カバ−リングに関する研究を継続してきた種村が、同じ関心を共有する磯川と協力して、空間の敷き詰め・パッキング・カバ−リングに関する Gibbs的な統計モデルおよびフラクタル的統計モデルを開発し、さらに現実の問題に応用することを目的とする。なお本研究は平成9年度からの継続である。平成9年度は、球面上の統計モデル、とくに球面のランダムな分割に関する Gibbs 的モデルおよび Apollonios パッキングについて研究を行った。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

種村 正美

統計数理研究所