平成クオ1989)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

クオ−共研−14

専門分類

2

研究課題名

統計ソフトウェアの基礎研究

フリガナ

代表者氏名

タルミ トモユキ

垂水 共之

ローマ字

所属機関

岡山大学

所属部局

教養部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

15 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

今年度はこれまでに統計ソフトウェアを開発した経験を有する研究者をグループ員に集め,既存の統計ソフトウェアの比較,検証を行った。来年度は第5世代コンピュータのための統計ソフトウェアに期待される機能,インターフェースを考え,基礎設計を行い,プロトタイプを作成する。


今年度は,2月1日に統計数理研究所において,統計ソフトウェアの作成や実用(使用)に携わっている共同研究者の経験をふまえて,統計ソフトウェアの現状と今後の方向を議論した。特に,ユーザー・インターフェースについては,計算機の発展と共に現在,注目されている事柄であるため,これを統計ソフトウェアに利用する方策が話し合われた。以下に,幾つかの項目を列挙する。
1)共同研究員の現在行っている研究内容の紹介
・SALSは近々,マニュアルを発行
・回帰分析に関するエキスパートシステムの試作
・グラフィック出力を「S言語」に任せるような環境作り
・各社の統計ソフトウェアを統一的に使用するための環境作り
(コマンドやJCLの自動発行)
・視覚的データ解析の環境作り
2)統計ソフトウェアの今後の展開について
・マルチメディアとの入出力を考慮すべきである。
・移植性は今後とも重要である。
・マシン依存性はそのソフトウェアの国際性を妨げる。
この意味から共通のプラットフォームとして,X−windowを使う手がある。
(UNIXの場合)3)ユーザー・インターフェースについて
・GUI(Graphical User Interface)等が注目されている。
・基本的な事柄であるが,インターフェースとしての「コマンド名」にも配慮する必要がある。
・統計手法と独立で考えてよいのではないか?外注するのも方法である。
・ユーザー・インターフェースの優れたソフトウェアの例として,machintosh上のソフトウェアの紹介があった。
・Stat view
・Data desk
・SPSS
・SAS など


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

平成2年7月 統計学会 垂水,林
「統計ソフトウェアを利用した統計教育」
平成2年9月 行動計量学会 垂水
「統計教育でのソフトウェア利用」


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

パーソナルコンピュータ,ワークステーション,ミニコンピュータから大型コンピュータまで,豊富なハードウェアを取りそろえ,それらの上で動く各種統計ソフトウェアを収集している統計数理研究所はこれらの比較研究を行うのに最適であり,新しい統計ソフトウェアの開発,流布を行うことが必要である。このため全国から研究所に2〜3回グループ員が集り,共同研究を行って統計ソフトの将来の展望をはかる。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

大隅 昇

統計数理研究所

大西 治男

筑波大学

大橋 靖雄

東京大学

小柳 義夫

東京大学

正法地 孝雄

広島大学

鈴木 義一郎

統計数理研究所

田中 豊

岡山大学

田村 義保

統計数理研究所

林 篤裕

大学入試センター

松尾 文碩

九州大学

水田 正弘

北海道大学

三宅 一郎

大阪国際大学

安田 聖

一橋大学

脇本 和昌

岡山大学