平成30（2018）年度　共同研究集会実施報告書

課題番号	30−共研−5013		分野分類			統計数理研究所内分野分類			j
						主要研究分野分類			8
研究課題名	統計学的アプローチによる問題解決のための環境化学分析の最適化・高度化に関する研究集会
フリガナ 代表者氏名	ハシモト シュンジ 橋本 俊次				ローマ字		Hashimoto Shunji
所属機関	国立環境研究所
所属部局	環境計測研究センター
職　　名	室長
配分経費	研究費	40千円		旅　費		550千円		研究参加者数		52　人

研究目的と成果（経過）の概要

　PCBを含む残留性有機化合物（POPs）やその他の有害化学物質の汚染経路の解明と汚染原の究明および、化学物質の組成情報を活用した環境動態の解明や環境汚染物質の発生源及び環境データの収集と共有化、統計学的手法を用いた信頼できる発生源解析法の開発、調査計画、試料採取、モニタリング、分析操作、データ処理の各工程において測定値に影響を及ぼす要因を統計的に理解し、測定精度の向上と信頼のおける調査方法の確立のための研究を分担実施し、その報告と情報交換、新たな研究課題の模索を目的とし、以下のとおり研究報告会を開催し、研究の報告と情報交換を行った。

集会名：「統計学的手法を用いた環境及び生体化学調査の高度化に関する研究」研究報告会
日時： 平成30年12月13日（木）、14日（金）
場所： 統計数理研究所　セミナー室
研究報告：
（１）「ノンターゲットモニタリングへの精密質量分析の応用」橋本俊次（国立環境研究所）
（２）「PCBの環境挙動とエナンチオ選択的毒性」中野武 大阪大学）
（３）「埼玉県の環境中デクロランプラスについて」蓑毛康太郎（埼玉県環境科学国際センター）
（４）「新潟県内の環境大気中の酸化エチレンについて」松谷亮（新潟県保健環境科学研究所）
（５）「大気中揮発性メチルシロキサン類の排出源解析」堀井勇一（埼玉県環境科学国際センター）
（６）「LC-QTOF/MSによる大気エアロゾルのターゲットスクリーニング」浅川大地（大阪市立環境科学研究センター）
（７）「サーモ二重収束高分解能GC-MS(DFS)を導入して」村瀬秀也（岐阜県公衆衛生検査センター）
（８）「非負値行列因子分解によるGC/MSスキャンクロマトグラムデータからの化合物ピークの検出」大塚宜寿（埼玉県環境科学国際センター）
（９）「C-MACHコホート調査におけるPCBs曝露と影響の解析」江口哲史（千葉大学予防医学センター）
（１０）「質量分析の Accurate mass と Exact mass」山本敦史（公立鳥取環境大学）
（１１）「質量分析インフォマティクスによる環境分析の試み」早川英介（沖縄科学技術大学院大学）

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

誌上発表
Yasuyuki ZUSHI, Yuki YAMATORI, Jun NAGATA, Deedar NABI, Comprehensive two-dimensional gas-chromatography-based property estimation to assess the fate and behavior of complex mixture: A case study of vehicle engine oil, Science of the Total Environment, 669, (2019), 739-745.

Eguchi Akifumi, Nomiyama Kei, Sakurai Kenichi, Kim Trang Pham Thi, Viet Pham Hung, Takahashi Shin, Iwata Hisato, Tanabe Shinsuke, Todaka Emiko, Mori Chisato (2018) Alterations in urinary metabolomic profiles due to lead exposure from a lead acid battery recycling site、Environmental Pollution, 98-105


口頭発表
Miyawaki T., Takahashi K., Nishino T., Hasegawa H., Tojo T., Matsumura C. (2018) Screening method of organic pollutants in river water of urban areas in Japan using a GC-MS database system, The 38th International Symposium DIOXIN2018, Poland

Akifumi Eguchi, Kenichi Sakurai, Tamotsu Kato, Yumiko Nakanishi, Hiromi Tanabe, Yumi Sato, Midori Yamamoto, MasahiroWatanabe, Hiroshi Ohno, Chisato Mori (2018) Relationship between metabolome and gut-microbiome profiles and exposure levels of PCBs and p, p'-DDE in C-MACH cohort, 第21回環境ホルモン学会研究発表会

Akifumi Eguchi, Kenichi Sakurai, Tamotsu Kato, Yumiko Nakanishi, Hiromi Tanabe, Yumi Sato, Midori Yamamoto, MasahiroWatanabe, Hiroshi Ohno, Chisato Mori (2019) Alterations in profiles of metabolome and gut-microbiome due to lead exposure PCBs and p, p'-DDE in C-MACH cohort, Society of Toxicology 58th Annual Meeting and ToxExpo

頭士泰之、羽成修康、林彬勒、Mixture Touch: 環境混合物を診るためのウェブプラットフォーム、第53回日本水環境学会年会、2019年1月22日、ポスター

頭士泰之、林彬勒、羽成修康、混合物リスク評価のための基盤技術開発、産総研臨海副都心センター、産総研安全科学研究部門講演会、2019年03月07日、ポスター

大塚宜寿、野尻喜好、橋本俊次（2018)非負値行列因子分解によるGC/MSスキャンクロマトグラムデータからの化合物ピークの検出、第２回日本環境化学会北海道・東北地区部会 （福島市）2018. 12. 10

大塚宜寿、野尻喜好、橋本俊次（2018)非負値行列因子分解によるGC/MSスキャンクロマトグラムデータからの化合物ピークの検出、統計数理研究所研究発表会 （立川市）2018. 12. 13

ポスター
姉崎克典、柏木宜久（2018）秋期田園地帯におけるダイオキシン類の日間変動-ベイズ型半因子組成モデルを用いた汚染由来解析-、日本分析化学会第67年会（東北大学）2018.9.12-14
要旨：北海道の田園地帯における大気中のPCDD/Fs濃度の日間変動について調査した。また、その汚染由来についてケミカルマスバランス法の一つであるベイズ型半因子組成モデルを適用して推定し、その変動の要因について気象条件などと共に検討した。

大塚宜寿、蓑毛康太郎、橋本俊次（2018）非負値行列因子分解によるGC/MSスキャンクロマトグラムデータからの化合物ピークの検出、第21回日本水環境学会シンポジウム （島根大学）2018. 9. 4

平川周作、古賀智子、藤川和浩、櫻井利彦、飛石和大、鳥羽峰樹（2018）廃棄物最終処分場の浸透水を対象とした微生物群集解析、第27回環境化学討論会、那覇、2018年5月

平川周作、古賀智子、藤川和浩、櫻井利彦、飛石和大、鳥羽峰樹（2018）最終処分場における埋立廃棄物組成と浸透水水質及び微生物群集構造の関係、第1回環境DNA学会、東京、2018年9月

研究参加者一覧
氏名	所属機関
浅川 大地	大阪市立環境科学研究センター
姉崎 克典	地方独立行政法人北海道立総合研究機構環境・地質研究本部環境科学研究センター
家田 曜世	国立環境研究所
石井 裕一	東京都環境科学研究所
井原 紗弥香	広島県立総合技術研究所保健環境センター
茨木 剛	新潟県
岩切 良次	環境省 環境調査研修所
岩村 幸美	環境省
江口 哲史	千葉大学
大浦 健	名城大学
大塚 宜寿	埼玉県環境科学国際センター
大原 俊彦	広島県立総合技術研究所保健環境センター
柿本 健作	大阪府立公衆衛生研究所
柏木 宣久	統計数理研究所
金藤 浩司	統計数理研究所
木村 淳子	広島県立総合技術研究所 保健環境センター
鴻巣 祐也	新潟県保健環境科学研究所
小西 良昌	独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所
先山 孝則	大阪市立環境科学研究センター
櫻井 健郎	国立環境研究所
佐々木 裕子	独立行政法人 国立環境研究所
清水 明	千葉県環境研究センター
頭士 泰之	産業技術総合研究所
関川 真也	新潟県保健環境科学研究所
染矢 雅之	公益財団法人東京都環境公社
高橋 司	一般財団法人日本環境衛生センター アジア大気汚染研究センター
高橋 みや子	新潟県保健環境科学研究所
高村 範亮	福岡市保健環境研究所
富所 貴昭	新潟県保健環境科学研究所
中野 武	大阪大学
永洞 真一郎	地方独立行政法人 北海道立総合研究機構 環境・地質研究本部 環境科学研究センター
中村 朋之	宮城県
永吉 晴奈	地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所
新田 千穂	福岡市保健環境研究所
濱脇 亮次	広島県立総合技術研究所保健環境センター
早川 英介	沖縄科学技術大学院大学
半野 勝正	千葉県環境研究センター
菱沼 早樹子	宮城県保健環境センター
平川 周作	福岡県保健環境研究所
堀井 勇一	埼玉県環境科学国際センター
槇本 佳泰	広島県立総合技術研究所 保健環境センター
松尾 友香	福岡市保健環境研究所
松谷 亮	新潟県保健環境科学研究所
水戸部 英子	新潟県保健環境科学研究所
蓑毛 康太郎	埼玉県環境科学国際センター
宮脇崇	福岡県保健環境研究所
村瀬 秀也	一般財団法人 岐阜県公衆衛生検査センター
村山 等	新潟県保健環境科学研究所
八児 裕樹	福岡市保健環境研究所
山下 紗矢香	福岡市保健環境研究所
山本 敦史	公立鳥取環境大学