平成142002)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

14−共研−2012

専門分類

1

研究課題名

多次元複合ポアソン分布とその応用

フリガナ

代表者氏名

ミナミ ミホコ

南 美穂子

ローマ字

MINAMI, Mihoko

所属機関

統計数理研究所

所属部局

統計基礎研究系

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

本共同研究では、多次元複合ポアソン分布に関連した理論的な研究とともに、多次元複
合ポアソンモデルを基にしたデータ解析のための計算プログラムの作成、実データへの応用
を目的として始まった。
 多次元複合ポアソン分布は、互いに独立で同一の分布に従う多次元確率変数の和の分布
であり、和を取る個数がポアソン分布に従うという特徴がある。例えば、個数はある種の突
然変異の数で、一回あたりの突然変異による変量群の変化はある多次元分布に従うといった
場合の突然変異による変化の分布と考えられる。
 上記の研究目的で何回か会合を持ち、先行研究の調査を行なった。
 その後復元ポアソン分布と関連があると思われる混穫されたイルカ数のデータを取得
した。混穫されたイルカ(bycatch dolphins)とは、マグロ漁の際に意図せずして捕獲してし
まったイルカのことであり、このデータは、Inter-American Tropical Tuna Commission
(IATTC)のCleridy Lennert-Cody博士より提供された。しかしながら、このデータに対し妥
当なモデルを検討した結果、複合ポアソン分布よりもZero-Inflated Poisson回帰モデルと
呼ばれるモデルの方がより適切であると考えるに至った。また、イルカの他にも混穫による
捕獲数の分析が必要とされているデータが多数あり、同様にしてZero-Inflated Poisson回
帰モデルによる分析が妥当であるということがわかった。そこで、本研究は、目的を混穫さ
れたイルカ数のデータの分析に移行し、Zero-Inflated Poisson回帰モデルおよびその拡張
を研究することにした。
 混穫されたイルカ数の分析には、上述のようにZero-Inflated Poisson回帰モデルが妥
当であると思われるが、従来のような一般化線形モデルではなく、地理情報を柔軟に取り入
れることのできる一般化加法モデルを利用した方法を考える必要がある。また、データ数も
非常に大きく工夫が必要である。現在は、データに対し適切でかつ推定可能なモデルを検討
中である。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

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研究参加者一覧

氏名

所属機関

金澤 光代

福井大学