平成252013)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

25−共研−2004

分野分類

統計数理研究所内分野分類

a

主要研究分野分類

3

研究課題名

群集動態モデリング:中立・ニッチ・食物連鎖

フリガナ

代表者氏名

シマタニ ケンイチロウ

島谷 健一郎

ローマ字

Shimatani Kenichiro

所属機関

統計数理研究所

所属部局

データ科学研究系

職  名

准教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

163千円

研究参加者数

13 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

なぜ自然界では異なる生物種が共存しているのか?この機構の解明は、群集生態学の中心課題のひとつである。古くからある有力な仮説にニッチ理論がある。しかし、この理論は実データに基づく検証が困難という問題を伴う。
それに対し、2001年にHubbellが提唱した統一中立理論は、大胆な仮定をおくものの、実データで検証可能で、尤度式も導出されている。今後は、中立性という大胆な仮定を置いたモデルを基盤とし、そこに少しずつ他の要因を加え、モデル選択などの手法で群集生態に関する仮説を実データで検証していくことであると考えられる。とりわけ、通常生態系には異なる栄養段階に属する生物種が食う食われるの関係を有し、食物連鎖の中で共存している。本研究では、そうした試みに挑む研究者で、実データによる検証を伴うモデルベースの群集生態学を発展させることを目的とした。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

特になし

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

12月27-28日に、統数研において以下のような研究会を行い、計18名の参加となった。

27日
研究会趣旨説明 島谷(統数研)
空間明示中立理論 大浦(大阪大)・時田(名古屋大)
中立理論の仮定を弱める試み 塚本(早稲田大)
Janzen仮説と空間明示モデル 立木(北海道大)
食物連鎖モデルの実証研究 近藤(龍谷大)

28日
クローナル植物の繁殖戦略 福井(農環研)・荒木(京都大生態研)
種の適応放散 香川(東邦大)
マラリヤ群集動態 加我(早稲田大)
競合について再考 中河(筑波大)
木食い虫の群集動態 渡邊(千葉大)

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

井上 太樹

北海道大学大学院

入谷 亮介

九州大学大学院

Emmanuel Andrew Sweke

北海道大学大学院水産科学院

大浦 健志

大阪大学

岡崎 遼太郎

北海道大学水産科学院

長田 穣

東京大学大学院

香川 幸太郎

東邦大学

鈴木 崇規

東北大学

立木 佑弥

北海道大学

辰巳 晋一

東京大学大学院

深谷 肇一

統計数理研究所

渡邉謙二

千葉大学