平成51993)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

5−共研−112

専門分類

3

研究課題名

ベイズ法による非定常システムの解析法

フリガナ

代表者氏名

キョウ コウキ

Jiang Xing-Qi

ローマ字

所属機関

旭川大学

所属部局

経済学部

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

社会経済システムのようなシステムの特徴は構造(パラメータ)が時間とともに変化することである。このような非定常システムに関して、平均非定常時系列解析法と分散・共分散非定常時系列解析法が提案されている。これらの非定常時系列解析法をふまえて、平均と分散共分散同時非定常の時系列解析法を開発する。


本共同研究の目的はこれまでの時系列解析法をふまえて、平均と共分散同時非定常な時系列の解析法を開発することである。平成5年度は、主にデータおよび資料の収集やモデルと推定法および関係する手法の考案などの準備活動から本共同研究を開始した。具体的な研究実績としては次の二つがある。
第一は多変量時変係数ARモデルによる時変周波数・波数スペクトルの推定法の開発である。多数の観測点で観測されたアレイデータを使って周波数・波数スペクトルを推定することは地球物理学の分野では非常に意義のあることであるが、従来の推定法は非定常なアレイデータに適用しにくいのが現状である。これに対して、多変量時変係数ARモデルを適用することによって、時変周波数・波数スペクトルを推定することができるようになった。現在、いくらか不十分なところがあるが、非定常なアレイデータの解析法として充分期待できると確信する。
第二に多変量ARMAモデルの定常性と可逆性の検定のために、高次多項方程式の解法を提案した。この方法により、多項方程式を解く問題が行列の固有値を求める問題に帰着され、高次多項方程式の精密な解をより容易に求めることができるようになった。これによって、多変量時変係数ARモデルの瞬間定常性を効率的に判定することができる。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

X.Q.Jiang, A method for solving higher order polynomial equations,旭川大学紀要,第38号,1994年5月(発表予定)

X.Q.Jiang, G.Kitagawa, Nonstationary time series analysis via time varying coefficient VAR model,統計数理研究所国際シンポジウム, 1993年12月19〜23日

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

本研究では、まずベイズ型季節調整モデル、時変係数ARモデルおよび時変係数VARモデルなどの非定常時系列解析法を基にして、平均・分散共分散同時非定常のような非定常時系列解析の新しい方法を開発し、さらにそれを経済システム変動の解析に応用することを目的としている。
そのために、統計数理研究所および旭川大学の研究者の共同研究が必要である。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

北川 源四郎

統計数理研究所

田辺 國士

統計数理研究所