昭和621987)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

62−共研−94

専門分類

9

研究課題名

大気汚染濃度分布のリアルタイム予測

フリガナ

代表者氏名

ノダ カズオ

野田 一雄

ローマ字

所属機関

明星大学

所属部局

理工学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

14 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

大気汚染濃度の時空間分布の実時間予測は,汚染源を規制し,環境を保全するために,必要不可欠な作業である。現在は,実時間レベルでの予測に耐えうるモデルがまだ開発されていないために,最終的な判断は,手作業によっている。しかし,効果的に規制を行うためには,予測の自動化が必要である。本研究では,自動化された予測システムの設計を最終的な目標とし,そのために必要な事項について,実現的な予測モデルの構築を中心に,調査・研究を行う。


昨年度までの研究により,道路際における大気汚染物質濃度の推定法と,東京都東部における濃度の大域的変動に関する知見が得られた。
本年度は,これらの結果と住民の意識とを対比させる目的から,高速5号線沿いの住民を対象に行ったアンケート調査の調査結果を解析した。周囲の環境一般に対する質問,騒音・振動に対する具体的な感じ方に関する質問,及び年齢,家屋の状況などのフェイス項目について,相互の関連を調べた。また,地図をコンピュータに入力し,回答者・非回答者の間の地理的な相違を点検,更に各質問項目に反応している人々の地理的分布を調べた。
分析結果については,現在取りまとめ中である。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

Statistical analysis of air pollutant data with graphical methods;locotion characteristics of the monitoring stations,Statistical Theory and Data Analysis II,Noith−Holland.


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

本年度は,次の2点について,重点的に研究を行う。
1.東京都環境科学研究所から提供されたデータをもとに,データの地域代表性の検討を行う。局所的な地域代表性については,既に滝野川地区と立川地区の解析を終え,この結果をもとに,簡単な予測モデルの構築を試みつつある。これを推し進めるとともに,精度を上げるための解析を行う。また,大域的な濃度分布の時空間解析を開始しており,東東京地区の汚染濃度の変動の様相を解明しつつある。これらの結果を踏まえ,実時間レベルでの予測のためのモデルの構築を試みる。
2.沿道に居住する住民の意識調査の結果を解析し,この結果によって新たなる調査の企画を行う。いわゆる「体感環境」と計測値との関係を探り,規制制御のための資料とする。来年度以降,東京都環境科学研究所により,住民意識調査が予定されており,この調査との連携を計る。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

伊瀬 洋昭

東京都環境科学研究所

伊藤 政志

東京都環境科学研究所

尾崎 統

統計数理研究所

柏木 宣久

統計数理研究所

岸野 洋久

東京大学

重光 和之

広島県環境センター

清水 邦夫

東京理科大学

高屋敷 将也

北海道大学大学院

田村 義保

統計数理研究所

中村 晃

北海道大学

廣崎 昭太

国立環境研究所

松本 幸雄

国立環境研究所

宮岡 悦良

東京理科大学