平成31991)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

3−共研−35

専門分類

5

研究課題名

ロボット・マニピュレータの非線形信号処理

フリガナ

代表者氏名

ミヤサト ヨシヒコ

宮里 義彦

ローマ字

所属機関

統計数理研究所

所属部局

予測制御研究系

職  名

助教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

2 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

ロボットのマニピュレータなどの非線形特性を有する系のダイナミクスの同定,及び非線形振動抑制に関する基礎研究を行う。


ロボット・マニピュレータを代表とする非線形機械振動系に対して有効となる信号処理、システム同定、非線形解析法を開発することを目的として、共同研究を行った。以前、研究代表者により可変構造システム理論やハイゲインフィードバックを適用することにより、非線形特性の詳細な情報がなくても任意の軌道に追従させる適応モデル追従制御の1方式が提案されていたが、その方法はマニピュレータにバックラッシュ(非線形のがた)がある場合には適用できなかった。従って本研究ではまずそのがたを非線形系の要素として表現する方法を考察することから始められた。非線形解析の古典的な手法として知られる記述関数法は、連続的で線形からの自然なアナロジーとしてとらえられることができるが、非線形性のがたを表現するには、精度の点から十分でないことが示された。一方、がたに応じた方程式表現を切り換える方式は、切り換える時点が正確にわかれば(つまりがたに関する事前情報がある)、システムを正確に表現するには手だてにはなるが、切り換える時点をも推定しようとすると等価的に高次元システムとなって、パラメーターの推定が困難になるし、切り換えられたモデルから連続的な制御方式も導かれない問題があることがわかった。
今後は、物理パラメータに着目しながら非線形理論の入出力線形化法なども考慮に入れて、表現方法やパラメータの推定手法などを考察していきたい。なお、本共同研究は共同研究員の植竹氏の海外出張(平成3年9月から1年間)にともない、一時期、中断する予定である。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

非線形特性を有する機械振動系,特にロボット・マニピュレータにおける信号処理,パラメータ推定,特に雑音下での非線形動特性の推定に関する研究を行なう。研究に際しては,非線形解析と信号処理との関連に留意する。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

植竹 洋一

東京商船大学