平成41992)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

4−共研−95

専門分類

8

研究課題名

成人の学習行動とその規定要因分析

フリガナ

代表者氏名

カネフジ フユコ

金藤 ふゆ子

ローマ字

所属機関

常磐大学

所属部局

人間科学部

職  名

講師

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

本研究は、わが国の成人の学習行動の特徴を明らかにするとともに、多変量解析の手法を用いて、成人の学習行動とその規定要因の関係の解明を目的としている。


成人の学習行動の特徴とその学習行動の規定要因を解明することは、生涯学習の推進を図るための重要な研究課題である。それらを明らかにすれば、学習行動研究に新たな知見を加えるばかりでなく、今後の成人の学習を促進するために必要となるカリキュラム編成方法論の構築に対する貢献が極めて大きいと考えられるからである。
本研究は、わが国の成人の学習行動に関する調査結果を基に、その学習行動の特徴と規定要因との関係を実証的に解明することを目的としている。ここでは、そのために以下のような研究を行った。
1 東京都に在住する就学前の子供を持つ親と小・中学生の子どもを持つ親を対象とした調査(「家庭教育についての親の学習に関する研究−就学前の子を持つ親の場合−」東京都立教育研究所 平成2年、「家庭教育についての親の学習に関する研究−小・中学生の子を持つ親の場合−」東京都立教育研究所 平成3年)により収集された約2300人の個別データを基に、親の学習行動の特徴とその有無を分ける規定要因をクロス分析及び林の数量化理論第2類を用いて分析した。
その結果、親の学習行動は親を子供の就学段階別に分けた場合や親の性別によって、強い規定力を持つ要因の種類に違いがあり、また同じ要因であってもその規定力に違いが見られること等が明きらかとなった。ここではそれらの結果を基に、親の家庭教育についての学習行動の有無と規定要因との関係を樹系図的な図に示した。
2 ここではさらに「社会生活基本調査」(指定統計第114号)の昭和51年・昭和56年・昭和61年の調査により収集された統計約60万人の個別データ(15歳以上の男女)を基に、わが国の成人の学習行動の特徴と規定要因との関係の分析を試みるために、それら大量データの分析にあたってのデータクリーニングを行った。今後それらのデータを基に実際の分析を進める計画である。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

和田ふゆ子「家庭教育に関する親の学習行動とその規定要因」日本生涯教育学会年報第13号,1992年11月
和田ふゆ子「家庭教育についての親の学習に関する研究」『都立教育研究所研究紀要第36号』都立教育研究所,1992年

和田ふゆ子「家庭教育についての親の学習に関する研究−就学前の子を持つ親を対象として−」第12回日本生涯教育学会大会,1991年11月

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

本研究は、「社会生活基本調査」(指定統計第114号)の昭和51年・昭和56年・昭和61年のデータを基に、わが国の成人の学習行動の特徴を明らかにし、さらにその学習行動の規定要因分析を多変量解析等の手法を用いて試みようとするものである。質的なデータを含む非計量データの多次元解析の研究を数多く手掛けられてきた当研究所との共同研究によって、質的なデータを数多く含む本調査結果より、学習行動と規定要因の関係をより構造的かつ詳細に解明することが可能になると考えられる。
また、本調査の分析にあたっては、当研究所の高速計算用電子計算機の使用が、多大な支援になると思われる。具体的には、3回の調査によって収集された、約30万世帯及び、その世帯に常住する約60万人のデータを解析する。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

駒澤 勉

統計数理研究所

中村 隆

統計数理研究所