昭和631988)年度 共同研究実施報告書

 

課題番号

63−共研−70

専門分類

7

研究課題名

日本人の身長の成長の変遷に関する研究

フリガナ

代表者氏名

ショウホウジ タカオ

正法地 孝雄

ローマ字

所属機関

広島大学

所属部局

総合科学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

4 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

・成長異常の早期検出などのための成長記録のデータ・バンクの構築を行う。
・ヒトのより良い成長模型を模索し,成長異常(肥満児等)を早期に検出するための解析手法等の開発を行う。・各個体に対して早期に成長予測などを行うシステムの構築を行う。


研究の実施計画に対応させながら成果などを報告致します。
1)出生から成人までの成長記録の収集を継続して行い新たな資料の追加を得た。なお,一部の資料に対しては歯牙の成長に関する資料も得られている。これらの資料により成長データバンクの充実が計られた。
2)出生時から成人までの身長の成長を統一的に表現し得る成長模型の改良を行い,その成長母数の推定などを行うプログラムを作った。また,成長曲線の特性に基づく資料の収集計画を策定し,それによる資料の収集も始めている。実際の資料による解析を行う段階に来ており,一部分では結果が得られている。例えば,初潮年令並びに年間最大伸び量により成長パターンがシフトしている。
3)臨床の場での成長予測を行うための基本的な手法が開発され,経験的ベイズ手法などの臨床の場への実用化を計っている。母集団の平均的成長曲線に対する成長予測ではなく,各個体に対する成長予測を非線型のままで行うと同時に直線に変換して取り扱い易い型で成長予測を試みる。
4)成長解析のためのシステムをパーソナルコンピュータや大型計算機にかかるようにFORTRANとC言語でそれぞれ開発した。
5)測定計画・実験計画についても幾つかの結果が得られた。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

Shohoji & Kanefuji(1989)An experical Bayesion approach to growth analysis of height.Ann.Human Biology掲載予定。Shohoji & Sasaki(1988)An aspects of the physical growth of Japanese,14th IBCで発表。Kawahara & Shohoji(1989)Physical growth patterns of stature.〓 Congr〓s International de P〓diafrieで発表予定。Kuwade(1988)A−optimal balanced fractional 〓 factorial designs of resolution V with two blocks,4≦m≦6,J.Japan Statist.Soc.18(2),157−167。金藤浩


研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

・出生時から成人までの成長記録の収集を継続して行う。
・最適な資料収集計画を情報量に基づいて行う方法を模索する。適切な成長模型を求めそれに基づく解析方法の開発を行う。
・成長予測などのために健常,要注意,異常成長帯などを設ける。なお,これらに対しては,線型化などを行い臨床の場でも簡単に使えるようにする。
・成長模型のあてはめ,成長予測のために取り扱い易いシステムの構築を行う。例えば,成長予測に対しては経験的Bayesの手法などが簡便法として利用出来るかも知れない。
・データバンクの構築並びにデータの解析には回線を用いて統数研および広大の計算機を使用する。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

奥野 忠一

東京理科大学

金藤 浩司

統計数理研究所

駒澤 勉

統計数理研究所