平成232011)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

23−共研−2057

分野分類

統計数理研究所内分野分類

g

主要研究分野分類

1

研究課題名

ウィシャート分布のモーメントの組合せ論的構造と量子数理物理との接点

フリガナ

代表者氏名

クリキ サトシ

栗木 哲

ローマ字

Kuriki Satoshi

所属機関

統計数理研究所

所属部局

数理・推論研究系

職  名

教授

配分経費

研究費

40千円

旅 費

0千円

研究参加者数

3 人

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

[研究目的]
 研究メンバーによる以前の論文 "Graph presentations for moments of noncentral Wishart distributions and their applications", AISM, 62 (4), 645-672 では,非心Wishart 分布のモーメントの組合せ論的な構造を明らかにした.このモーメント計算は,物理学における Fock空間の昇降演算子の構造と類似点を有することが指摘されている.本共同研究では,統計学の用語と物理学の用語を相互に明確に理解し, Fock 空間の昇降演算子とモーメント計算との関係を理解することを目的とする.

[研究成果]
 Fock空間とGauss超過程の自然な対応に着目し,Fock空間の昇降演算子とモーメント計算との関係について考察を行った.特にWick多項式に注目し,その役割について整理した.その結果, 昇降演算子から定義される良い交換関係をもった作用素を考えることで,特別な場合のWishart分布のモーメント公式を得ることができることが分かった.
 また,ダイマーモデルと呼ばれる物理モデルの分配関数は,Wishart分布のモーメント公式と密接な関連があることが分かりつつある.これについては今後の課題である.

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

該当なし.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

該当なし.

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

佐々木 格

信州大学

沼田 泰英

東京大学大学院 / 独立行政法人科学技術振興機構