平成8（1996）年度　共同研究Ｂ実施報告書

課題番号	8−共研−7			専門分類		5
研究課題名	大気拡散の確率数値解析的研究
フリガナ 代表者氏名	オガワ　シゲヨシ 小川　重義			ローマ字
所属機関	金沢大学
所属部局	工学部
職　　名	教授
所在地
TEL				FAX
E-mail
URL
配分経費	研究費	0千円	旅　費		0千円		研究参加者数	9　人

研究目的と成果（経過）の概要

大気拡散現象の統計的数値シミュレーション手法の開発と関連する諸問題について総合的に研究を行う。特に、アエロゾルの輸送現象に見られる相対拡散に対する多粒子系モデルの構築と解析を行う。


相手側研究者、Karl Sabelfeld 教授（Novosibirsk Univ）は、日本学術振興会の援助で9月16日から10月14日の約一ヶ月間、代表者小川の研究室（京都工芸繊維大学：当時）に滞在し、この間、小川研究室を中心にして日本側研究協力者と表記の課題について研究交流を行い多くの実りある成果を上げた（その一部は、下記の研究会紀要−統計数理研究所共同研究レポートに発表）。
またこれとは別に、やはり日本学術振興会のお世話で京都大学理学部（渡辺信三教授研究室）に長期滞在中の研究者、Arturo Kohatsu-Higa助教授（Univ.de Pompeu Fabra,Barcelona）の参加を得て、統計数理研究所にて国際研究会（Workshop on Turbulent Diffusion and Related Problems in Stochastic Numerics）を以下の要領で開催した（プログラムを参考資料として添付）：
1)期間：1996年10月7日〜8日
2)場所：統計数理研究所2階会議室
3)参加人数：（一日当たり、のべ）40名
4)講演件数：11件
5)付記：講演内容は、厳密な Referee 製のもとで代表者の小川が K.Sabelfeld 教授共に欧文誌として編集し、統計数理研究所の共同研究レポート"Proceedings of The Work-shop on Turbulent Diffusion and Related Problems in Stochastic Numerics" として出版した（1997年1月）。同時に、参加者を始めとして国内外の大学等関係諸機関へも送付した。
〔研究会の場合　開催期間：1996年10月7日〜8日　　開催場所：統計数理研究所〕

当該研究に関する情報源（論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等）

S.Ogawa and A.Kohatus-Higa, Weak rate of convergence of Euler scheme of nonlinear SDEs, J.Monte-Carlo Methods and Applications (to appear),VSP Netherland.
Proceedings of The Workshop on Turbulent Diffusion and Related Problems in Stochastic Numerics , edtd by S.Ogawa and K.Sabelfeld, 統計数理研究所共同研究レポート、1997年1月
S.Ogawa, Problems in Numerical Analysis of Nonlinear SDEs, Intern.Sympo.on Probability and Analysis, held at Taiwan Univ.,1996 Novembre

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

申請者は既に表記の主題につき、相手側研究者　K.SABELFELD教授（Novosibirsk大学）と共同研究を行ってきたが、更に日本側から確率力学系、流体力学など関連分野の研究者の参加を得て多様な視点からの解析や現象に応じた適切なモデルの構築と統計的数値シミュレーション手法の開発をめざす。共同研究者に統計数理研究所の伊藤栄明教授（確率力学系）の参加があることや主題の基本的性格から見て、貴研究所の共同研究事業として行うことがふさわしいと考えます。なお、平成８年度に K.SABELFELD教授が、学術振興会の招聘研究者として申請者の研究室に来ることになっているので、全協力者を中心とした（公開）研究会を貴研究所で開きたいと考えている。

研究参加者一覧
氏名	所属機関
伊藤　栄明	統計数理研究所
里深　信行	京都工芸繊維大学
Sabelfeld　Karl	Novosibirsk Univ.
中尾　肇	関西学院大学
樋口　保成	神戸大学
三井　斌友	名古屋大学
山里　眞	琉球大学
渡辺　寿夫	岡山理科大学