平成132001)年度 一般研究2実施報告書

 

課題番号

13−共研−2055

専門分類

8

研究課題名

統計手法による文章の計量分析

フリガナ

代表者氏名

ムラカミ マサカツ

村上 征勝

ローマ字

Murakami Masakatsu

所属機関

統計数理研究所

所属部局

領域統計研究系

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

9 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

統計的手法の応用として,文章の計量分析は非常に魅力的な領域である。文章の計量分析によって,
文学,哲学,宗教学,歴史学等の研究領域で,従来の文献学の研究方法では得られなかった新しい知
見が得られたならば,人文科学の分野の研究者に統計学の威力を認識させることになり,統計学はこ
の分野でも重要な研究手法として評価されることになる。
 そこで本研究では,
・『源氏物語』(複数作家説の解明,及び成立順序の推定)
・井原西鶴作品(複数作家説の解明)
・梵文『法華経』,『華厳経』,『般若経』(成立順序の推定)
・川端康成作品
等の文章の計量分析を行ない,それぞれの文献に関する問題点の解明を試みた。
・『源氏物語』に関しては,構築したデータベースを用いて文章の計量分析を進めた。また『源氏物
語』と比較すべく同時代の『うつほ物語』のデータベースの構築を進めた。
・井原西鶴作品については,『西鶴諸国はなし』,『本朝二十不孝』,『男色大鑑』,『武道伝来記』,『好
色盛衰記』,の5作品のデータベースを完成し,このデータベースを用いて5作品の自立語の索引
を出版した。
・梵文『法華経』,『華厳経』,『般若経』については,計量分析用のデータベースを構築したので,こ
れについても索引の出版準備を進めた。
・川端作品については,新潮社日本文学全集の中の川端康成集に含まれている
14作品のデータベース構築を進めると同時に,一部計量分析を行った(朝日新聞2001年4月21
日「川端文体と終戦は関係し、読点のつけ方『雪国』から『山の音』で激変」)

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

・「"ことば"新研究?統計分析への誘い?」,2001年7月,人工知能学会ことば工学研究会
・「川端作品の文章の計量分析」,2001年9月,日本行動計量学会第29回大会
・「日本語文献の計量的研究」,2001年10月,NII定例研究会
・「計量情報」,2002年2月,生命ソフトラボラトリー研究会
・「文化を計る?『源氏物語』,浮世絵,考古学データの計量分析?」,2002年3月,札幌学院大学講演会
・「川端文体と終戦は関係し、読点のつけ方『雪国』から『山の音』で激変」,朝日新聞,2001年4月21日
・「文学を科学する」,Cara a Cara 5,2001年8月
・「デジタル国文学」,日本経済新聞,2001年9月8日

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

伊藤 瑞叡

立正大学

今西 祐一郎

九州大学

岡本 勝

愛知教育大学

金 明哲

札幌学院大学

古瀬 順一

宮崎大学

中谷 英明

神戸学院大学

野田 一雄

明星大学

室城 秀之

白百合女子大学