平成22(2010)年度 一般研究2実施報告書
課題番号 |
22−共研−2049 |
分野分類 |
統計数理研究所内分野分類 |
f |
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主要研究分野分類 |
3 |
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研究課題名 |
膜電位イメージング情報からの機能的神経回路網の再構築 |
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フリガナ 代表者氏名 |
オク ヨシタカ 越久 仁敬 |
ローマ字 |
OKU YOSHITAKA |
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所属機関 |
兵庫医科大学 |
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所属部局 |
生理学講座 生体機能部門 |
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職 名 |
教授 |
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配分経費 |
研究費 |
0千円 |
旅 費 |
0千円 |
研究参加者数 |
1 人 |
研究目的と成果(経過)の概要 |
神経活動の同期現象や周期性発火現象は大脳皮質から脳幹に至るまで脳組織全域で認められる。本研究の目的は、これらの現象を生み出す神経回路網の構造を解明し、構成的に脳情報制御機構を理解する新手法を確立することである。本年度は、共焦点システムを用いた細胞レベルでのカルシウムイメージングデータから呼吸中枢におけるニューロンネットワークを解析する統計数理学的手法の確立を目指した。まず、呼吸活動を維持する脳幹スライス標本において、呼吸活動に伴う呼吸中枢preBotzinger ComplexニューロンのCaイメージングを行った。次に呼吸ニューロン集団(〜250ニューロン規模)のCa活動時系列から、ニューロンペアの相互相関係数の累積度数分布など、ニューロン集団の活動の特徴を抽出した。次に、解析したニューロン群と同規模の神経回路モデルを作成し、並列計算機(スーパーコンピュータ)上でシミュレーションを行った。さらに、全てのニューロンが同期的活動をしている単純なテストケースを用いて、ニューロン集団の活動の特徴に最も適合する挙動を示す神経回路を同定するアルゴリズムをスーパーコンピュータ上で開発した。一方、ペースメーカー特性を持つニューロンの割合、抑制性ニューロンの割合、定常興奮性入力、シナプス結合強度の変化によって、ニューロン集団の活動の特徴がどのように変化するかを網羅的に解析した。その結果、ニューロンペアの相互相関係数の累積度数分布などはtrivialな特徴で、特徴に最も適合する挙動を示す神経回路を一意的に同定することはできないことが判明した。今後の課題として、trivialでないニューロン集団の活動の特徴を抽出することが必要である。 |
当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等) |
論文発表 |
研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。 |
[1] 共同研究カンファレンス「IEEE TMI論文のrevise途中経過と今後の戦略について」平成22年4月7日、統計数理研究所サテライトオフィス、6名参加 |
研究参加者一覧 |
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氏名 |
所属機関 |