平成28(2016)年度 重点型研究実施報告書
| 課題番号 | 28−共研−4307 | 分野分類 | 統計数理研究所内分野分類 | e | ||||||
| 主要研究分野分類 | 7 | |||||||||
| 研究課題名 | 欠測値を含む大規模財務データを用いたコピュラによる企業の信用リスク評価 | |||||||||
| 重点テーマ | リスク科学のフロンティア | |||||||||
| フリガナ 代表者氏名 | アンドウマサカズ 安藤雅和 | ローマ字 | Ando Masakazu | |||||||
| 所属機関 | 千葉工業大学 | |||||||||
| 所属部局 | 社会システム科学部 金融・経営リスク科学科 | |||||||||
| 職 名 | 教授 | |||||||||
| 配分経費 | 研究費 | 40千円 | 旅 費 | 0千円 | 研究参加者数 | 2 人 | ||||
| 研究目的と成果(経過)の概要 | 
| コピュラとは多変量同時分布を各変数の周辺分布と分布間の依存構造とに分けて表現した関数のことであり,各企業向け債権の信用度が互いに依存している状況において,分布の裾における強い依存関係をコピュラを用いて表現することでリスク評価に取り入れることができることから,金融実務において注目されている.また,中小企業の財務データを用いて信用リスク評価をおこなう際に,欠測値が多く含まれていることから,従来では欠測値を持つケースを除外するリストワイズ除去法や,欠測している年の前後の財務データの平均値により穴埋めをする平均値代入法などが用いられているが,解析で使用できる有効ケース数が少ない,推定値の分散が考慮されていないなど,様々な問題を抱えている.統計的な欠測値処理法としてはEMアルゴリズムや多重代入法などが提案されているが,財務データ特有の構造に配慮した適用例は少ない.そこで本研究では,欠測値を含む財務データ特有の構造として,極端に大きな値,負の値,ゼロ近辺でのクラスターなどが混在する状況を考慮したもとで欠測処理をおこない,その後,各資産の将来価値を確率変数として扱う際に,分布の形状,特に裾部分の形状は確率変数間の相互依存性に強く依存することから,コピュラを用いて特徴づけをおこなうことで,中小企業としての業界別・規模別の特徴づけと,それに基づく倒産確率の推計を目指した. | 
| 当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等) | 
| 2017年9月開催の統計学会にて報告予定. | 
| 研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。 | 
| 研究会の開催はなし | 
| 研究参加者一覧 | |
| 氏名 | 所属機関 |