平成101998)年度 共同研究A実施報告書

 

課題番号

10−共研−59

専門分類

7

研究課題名

高齢者のライフスタイルの向上が個人の健康および医療に及ぼす影響

フリガナ

代表者氏名

マチダ カズヒコ

町田 和彦

ローマ字

所属機関

早稲田大学

所属部局

人間科学部

職  名

教授

所在地

TEL

FAX

E-mail

URL

配分経費

研究費

0千円

旅 費

0千円

研究参加者数

5 人

 

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

埼玉県名栗村にフィールドを設定し、全高齢者(約800名)を対象としした高齢者のライフスタイルの向上の健康および医療に及ぼす影響を5年から10年の長期のプロスペクティブ調査を行なうことにより明らかにすることを目的とした調査を計画した。これらの予防医学的運動の成果が今後の医療の抜本的改革につながることが期待される。


成人病は生活習慣病ともいわれる程日常生活と密接に結びついていることが明確となり、適切なライフスタイルによりその多くは予防が可能と思われてきている。
我々はそのような予防医学的見地から、5年前より狭山市の老人クラブ会員と保健衛生センターの協力によりライフスタイルの改善による健康の維持増進と生きがいのある生活をめざした健康診断と個人指導による運動を行なってきた。
しかし対象者が老人クラブ会員であったためそれを一般の高齢者として普遍化するのは難しいばかりでなく、毎年7月に行なう検診以外のデーターを使うことができなかった。そこで今年度より埼玉県名栗村に調査地を移し、全高齢者(約600人)を対象とし、質問紙による全数調査と、昨年まで同様に応募者に対する検診をおこない、下記のような調査をおこなった。
今年はまだその時期ではないので実施をしなかったが、今後は住民検診データーやレセプトの調査も実施し、このような健康増進運動の実施と医療費との関係も含め、多くの視点から研究を行なっていくつもりである。本年度は4月に全数調査を実施した後7月に4日間以下の項目を実施した。
調査内容:身長、体重、体温、血圧、運動能力(握力、肺活量、開眼片足立ち、)、ライフスタイル(栄養、嗜好品、運動習慣、睡眠、住居環境、ストレス度、日常生活度等の面接法による質問紙調査、尿検査、採血による15項目の臨床生化学検査・貧血検査及び生態防御機能検査(好中球による貪食・活性酸素産生能、ナチュラルキラー細胞活性)を実施し、下記の学会で発表した。


 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

町田和彦、高木廣文、他:高齢者のライフスタイルと心身の健康に関する調査研究、
日本衛生学雑誌、54(1)、P342、1999・4
北山誠太、町田和彦、高木廣文、他:運動習慣が高齢者の生化学検査に及ぼす影響、
日本衛生学雑誌、54(1)、P279、1999・4

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

今年度は本計画の予備調査として運動(指導)前の現状の把握を行なう。1998年4月より名栗村の協力を得て、全対象者(65才以上)にアンケート用紙を配り、現在の健康状態、ライフスタイル、家族形態・住居環境の調査を行なう。回収後対象者全員の一覧表を作り、今後のプロスペクティブ調査の台帳とし、本調査参加者と非参加者との間の疾病状況、死亡原因、医療費の変化などの評価の資料として用いられるとともに、本調査参加者の継続調査の第一回資料としても用いる。7月21日から24日までの4日間各指導前の第1回目の本調査(主に血液学的検査、機能検査、運動能力検査など)を実施する。これらの全てのデーターの個人別データーの解析を行なう。


 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

石崎 香理

早稲田大学

栗山 孝雄

早稲田大学

高木 廣文

統計数理研究所

深谷 悟

早稲田大学