平成212009)年度 一般研究1実施報告書

 

課題番号

21−共研−1007

分野分類

統計数理研究所内分野分類

d

主要研究分野分類

7

研究課題名

統計的日本人研究〜第12次日本人の国民性調査データの分析

フリガナ

代表者氏名

ナカムラ タカシ

中村 隆

ローマ字

Nakamura, Takashi

所属機関

統計数理研究所

所属部局

データ科学研究系

職  名

教授

 

 

研究目的と成果(経過)の概要

統計的日本人研究として、統計数理研究所国民性調査委員会は、1953年(昭和28年)の第1次全国調査以来、5年に一度の調査を継続実施し、2008年秋には第12次全国調査および関連調査を実施した。本研究課題においては、この新たに得られた第12次全国調査の結果を、過去55年余の日本人の意識の変遷の中に位置づけながら、特に「平成期の20年」の日本人の意識動向を探る分析を行うことを目的とした。
 この平成期の20年は、バブル崩壊後の時代であり、この克服のために行ってきた社会変革が予想外ともいえる社会変動を様々な面にもたらし、日本人の意識に関して変わりにくいと考えられてきた人間関係観も大きく変わりつつある。第12次調査の直前に世界同時不況が顕在化し、今後ますますの社会変動が予見される現時点で、日本人の意識動向を統計的に分析し把握しておくことに大きな意義があると考える。
 研究経過と成果は以下のとおりである。
1.第1次から最新第12次までの全国調査の結果を踏まえた日本人の意識動向の統計的な把握と分析を行った。継続調査項目については、時系列的なプロットおよび年齢・時代・コウホート効果を分離するコウホート分析を行った。
2.各共同研究者がひとまとまりの調査項目分野を分担し、担当分野の意識動向を分析した結果を持ち寄り、議論を行った。この結果の一部は、統計数理研究所の「日本人の国民性調査」のWebページに「調査結果のポイント」として掲載した。
3.日本行動計量学会第37回大会の特別セッション「第12次日本人の国民性調査〜平成期の20年」(2009年8月)において研究成果の報告を行った。
4.和文誌「統計数理」の特集号(2010年6月刊行予定)に向けて論文の準備を行った。

 

当該研究に関する情報源(論文発表、学会発表、プレプリント、ホームページ等)

[1] 日本人の国民性調査Webページ(http://www.ism.ac.jp/kokuminsei/index.html)
・調査結果のポイント
・集計結果

[2] 学会発表(日本行動計量学会第37回大会/特別セッション「第12次日本人の国民性調査〜平成期の20年」)
・ 中村隆(2009). 第12次調査の結果概要と回収/不能のコウホート分析−ベイズ型コウホートモデル(XXI)−, 日本行動計量学会第37回大会発表論文抄録集, 124-125.
・ 前田忠彦(2009). 全国規模の社会調査の標本設計に関する一考察−日本人の国民性第12次全国調査を題材として−, 日本行動計量学会第37回大会発表論文抄録集, 126-127.
・ 土屋隆裕(2009). 国民性調査における調査不能,日本行動計量学会第37回大会発表論文抄録集, 128-129.
・ 星野崇宏(2009). 社会調査における選択バイアスと感度分析−国民性調査データへの適用−,日本行動計量学会第37回大会発表論文抄録集, 130-131.
・ 松本渉(2009). 質問文の変更とその影響の有無について−国民性調査とその関連調査から−, 日本行動計量学会第37回大会発表論文抄録集, 132-133.

研究会を開催した場合は、テーマ・日時・場所・参加者数を記入してください。

開催はありませんでした。

 

研究参加者一覧

氏名

所属機関

坂元 慶行

一橋大学大学院

土屋 隆裕

統計数理研究所

鄭 躍軍

同志社大学

林 文

東洋英和女学院大学

星野 崇宏

名古屋大学

前田 忠彦

統計数理研究所

松本 渉

統計数理研究所