計算処理の中心となっているのは、大型コンピュータ HITAC M-280 H システムである。多種多様な統計解析及び、統計シミュレーションなどが、このシステムを用いて処理されている。各研究室ごとに1台以上設置された端末機により、TSSの下で効率的にプログラムやデータの作成・編集、計算の実行などが行われている。バッチ処理で行われる計算も、その多くが端末からの指令により開始される。年間の処理件数は約70,000件、稼働時間は約7,500時間である。プログラム言語としては、FORTRAN が最も多く使用されているが、APL,PL/1 の使用頻度もやや高い。その他、BASIC、アセンブラなども使われている。
時系列データの作成や加工、及び実時間シミュレーションなど特別な目的のためには、ハイブリッド・コンピュータS-300 システムが使用される。このシステムはパッチボードの代わりに半導体スイッチを用いており、専用言語HASLにより自動パッチングが可能である。
この他、データの取り込みや機器の制御、あるいは小規模計算に用いられる、ミニ・コンピュータ及びマイクロ・コンピュータが多数使用され、大型システムの負担を軽減している。
コンピュータを利用できる者は、原則として所員に限られる。個人用を除いたコンピュータに関する管理運営は、所長から委嘱された委員からなる「電子計算機等運営委員会」(委員長第四研究部長)が行っている。