4. 1987年ドイツ調査の標本抽出計画

4. 1987年ドイツ調査の標本抽出計画

 標本抽出計画はドイツの場合もアメリカとほぼ同様である。

母集団
ドイツの場合は、標本抽出計画に利用する地区別有権者数の情報の関係で調査対象集団が16歳以上になっている。1987年ドイツ調査の基本母集団は、ドイツ連邦共和国の10の州と西ベルリン(1987年当時の西ドイツ)の16歳以上の成人である。
これらの地域に居住する16歳以上のドイツ人(外国人は除く)は、1985年12月31日現在で 4,686万2000である。

地域標本の抽出
標本抽出計画には、ドイツ市場調査協会(ADM)がドイツの選挙人登録者資料をもとに作成しているADM-mastersampleを利用する。
ドイツ市場調査協会は、各調査機関ごとの標本計画にかえて、毎年、ドイツの選挙人登録者資料に基づく全国標本計画の方式を開発整備している。これは、地域、人口規模別層別による多段確率標本法による調査地域標本である。100組の地域標本が作成され、調査ごとに1組の地域標本を利用する。各組の抽出調査地域は、全国の210地域(投票区)である。

調査地点内の標本抽出
調査地点内では、地点内の道路について、道路ごとの有権者数の大きさに比例した確率で、確率比例抽出し、その道路のランダム・スタートの番地から指定されたルートに沿って3軒目ごとに調査する。
世帯内では16歳以上の成人で、次の誕生日に関する情報から調査員ごとの乱数によって、世帯について1人を抽出選定し面接調査する、もし不在ならこの標本について訪問時刻をかえて2回までくり返し訪問し面接調査する。1調査地点平均5人の調査を完了するまで調査をおこなう。

調査の実施
調査は1987年10月10日から11月16日まで実施し、全体で標本1051の調査を完了した。
訪問面接の状況をチェックし、4件は調査不備として除き、調査完了数は1047である。このうち、比較研究において調査対象の年齢条件をそろえるため、年齢16、17歳の対象をはずした。1987年ドイツ調査の集計標本は1000である。