タイトル: << 統計物理と統計学の境界領域 >>

講師: 伊庭幸人氏(統計数理研究所)

日時:2/27(木) 10:30~12:00、13:30~17:00
場所:大阪大学理学部 B340号室

お問合せは菊池(kikuchi@phys.sci.osaka-u.ac.jp)まで


内容要旨:

1. ボルツマンマシン学習の諸側面

高次元の確率分布によるモデル化が有効な各種の例
を議論する。また、それらの実装に必要なアルゴリズム
についても論じる。多くの例において、単なる最適化ア
ルゴリズムではなく、(統計物理の場合と同様な)
有限温度の分布からのモンテカルロ・サンプリングが重要なこと
を強調したい。具体的には、タンパク質の設計、
論理回路の誤り検出、準位統計データのベイズ的な解析、
などを例として議論する。
(ただし、実際に研究が進行中なのは最初の例だけである)。

2. 量子連想記憶

異なる量子化軸ごとに異なるパターンを埋め込んだ
量子スピンモデル(スピン1/2)について
数値的に調べる。また、このモデルを通して、
量子系の準安定状態とは何なのかを考える。

準備の時間(及び講演の時間)があれば、次の話題に
ついても話したい。

3. 平均場近似のモデル選択への応用

# 実際の講演では3.も話した。また、画像処理への応用に
ついての昔の結果についても話した(1および3に関連して)。